合格者増員方針は転換されたと言われているが

発端はマスコミ報道

最近、法曹人口問題について、様々な情報が出回っている。
雰囲気的には、もう法曹人口の増員方針は転換されることに決まったかのようである。
その発端は、1月25日の主要メディアの報道だった。

nikkei.net2008年01月25日12:35配信記事

(以下引用)

司法試験合格者「年3000人」見直しも・法相、3月までに研究会

 司法試験の合格者を2010年までに毎年3000人とする政府目標について、鳩山邦夫法相は25日の閣議後会見で「やはり3000人というのは多すぎるのではないか」と述べ、3月までに法務省内に研究会を設け、見直しを検討する方針を示した。法曹人口の拡大は司法制度改革の柱だが、一部の地方弁護士会が就職難などの懸念から見直しを求めている。

 鳩山法相は司法修習の修了試験の不合格者が増えている問題にも触れ、「数が増えれば、質の問題に影響する。規制緩和、自由競争という概念で法曹の数を考えるのは間違っていると思う」と話した。

(引用終わり)

このような記事を読む際、多くの読者はある構図を思い描いている。
合格者増推進にこだわる法務省に対し、これに対抗する鳩山法相と地方弁護士会という構図である。
そのようなイメージからは、法務省がついに屈した、増員方針が転換されるのは時間の問題だ。
こう思うだろう。
しかし、どうもそれは違うようである。

本当は増員したくなかった法務省

以下は、前記の記事と同じ日に配信された記事である。

asahi.com2008年01月25日03時04分配信記事

(以下引用)

司法試験「年3千人」見直し 法務省、合格者減も選択肢

 法務省は、司法試験合格者を2010年までに年間3000人にし、その後も増やすことを検討するという政府の計画について、現状を検証したうえで内容を見直す方針を固めた。 (中略) 最近、一部の弁護士会が「就職難が起きている」「質が低下する」といった理由で計画への反対を表明。実際に、司法研修所の卒業試験の不合格者が増えたことなどから、法務省内にも「質の維持や需要動向が当初の予測通りでないなら、計画を変えるしかない」との考えが広がっている。
 こうしたなか、政府が今春、閣議決定する予定の「規制改革3カ年計画」の改定では、法務省の働きかけにより、法曹人口の拡大について「社会的需要を踏まえた慎重な検討」を促す文言が初めて盛り込まれる見通しとなった。法務省は「3カ年計画」の改定を受ける形で省内に検討組織を設け、本格的な見直しを始める予定だ。(1)司法試験の結果などから、質の低下を見てとれるのか(2)企業や自治体などが弁護士を雇用するという需要はどの程度あるのか(3)増員が、法律家がいない地域の解消につながるのか――といった項目を検証。10年以降に合格者数を減少に転じさせることも選択肢に含めて検討を進める。 (中略) 法務省幹部の一人は「実際に数を減らすのは先でも、結論は早めに出さなければいけない」と話している。

(引用終わり)

この記事を見ると、法務省は積極的に増員方針を是正していこうとしているように見える。
「法務省幹部の一人」の話などは、既に数を減らすことが前提になっているような口調である。

特に注意すべきは、「規制改革3カ年計画」の改定に、慎重な検討を促す文言を入れるよう働きかけたのが、法務省だということである。
そして、その改定が、まだ「見通し」の段階で、本格的な見直しをするという流れ。
これは、法務省が嫌々やっているような感じではなく、非常にスムーズだ。
おそらく、法務省は合格者数をどんどん増やしたいとは、思っていなかったのである。

では、これまで合格者増員を法務省に迫っていたのは、誰なのだろうか。

黒幕は規制改革会議

その鍵は、「規制改革3カ年計画」にある。
法務省は、その文言が改定されるまで、増員方針の見直しができなかった。
その、「規制改革3カ年計画」に大きな影響力を持っているのが、規制改革会議の答申である(委員名簿)。
以下は、平成19年5月8日に行われた、規制改革会議の法務省に対するヒアリングからの抜粋である。
法務省の佐々木参事官に、規制改革会議の中条主査、安念主査、福井委員が質問する形になっている。

○ 福井委員 実態を見ますと、法科大学院の卒業者は大体6,000 〜 7,000 人くらいいるわけです。22 年に3,000 人で当面1,500 人くらいでいくということは、法科大学院の卒業生がある日突然激減するか、あるいは合格者枠がうんと増えない限り、結局法科大学院を出ても法曹資格は取れない。言ってみれば法科大学院に行ったことが全く資格取得の点で無駄になってしまう人たちをたくさん輩出することになるわけです。
 法科大学院の在籍実態を踏まえると、22 年までに3,000 人にするのを待つというよりは、もうちょっと早目に合格者として人材を生かす道を考える方が社会実態的に見ても合理的だということになりませんか。

○ 佐々木参事官 あくまでも司法修習を経れば法曹になるだけの資質がある人を選抜する試験でございますので、法科大学院に入ってお金を使ったから救済しなければいけないという話とは必ずしも一致するとは思いません。

○ 中条主査 それはそうですけれども、法曹として適格かどうかというのはマーケットで試してみないとわからない話であって、司法試験を受かっても全然使いものにならない人はいっぱいいるじゃないですか。
 マーケットで本当にその人たちが使えるかということをテストすることが大事なんで、そのためにはなるべく基本的な知識を持っていないと困りますからね。私と同じ程度の法律の知識では困るんですけれども、そこはわかっていれば、あとはマーケットでテストする。そのためにはなるべくたくさんの人を合格させておいて、あとはそこで淘汰されるということの方が大事なんじゃないですか。

○ 佐々木参事官 まず1 つ目の話でございますけれども、知識がどの程度あるのかというところにかなり問題があると思います。ちょっと難しい話で恐縮なんでございますが、私、ここに来る前に司法研修所の民事裁判の教官をやってございました。そして、弁護士になるにしても、何になるにしても、イロハであるものに要件事実の否認と抗弁の違いというものがございます。これについてのあってはならない間違いとして、無権代理の抗弁というものがございます。
 これは昔でありましたら、1 つの期を通じて間違いを冒すのが数名出るか出ないかであって、幻の抗弁と呼ばれていたのですが、最近になりましたら、それがクラスでちらほら見かけられるようになった。新6 0 期のときには、いくつかのクラスに2 桁出てしまっており, 相当大変な事態になっているのではないかと思います。

○ 中条主査 それは知識を重んじるからですよ。

○ 佐々木参事官 それは最低限の基本的知識です。

○ 中条主査 うちのゼミの学生は、金融のことなんか何にも勉強しないですけれども、銀行に内定をもらって銀行に入ってしっかりやっているわけですよ。入ってから勉強するわけですよ。だから、知識をそういうところで幾ら教えたからといって、学んだからといって、実際に仕事で役に立つかどうかは別問題です。それはそうなったら一所懸命勉強しますし、本当にそんな知識もわからない人がいたら使わないじゃないですか。

○ 福井委員 今1,500 人でそういう状況ですと、3,000 人になるということは、参事官御心配のことはある程度織り込み済みであったとも言えるんじゃないですか。

○ 佐々木参事官 それで検証をしながら、なるべく害がない形で増やしていくのが穏当な話ではないかと考えております。

○ 福井委員 中条主査から申し上げたように、500 人時代の超難関の司法試験を通られた方の中にも、必ずしも法律サービスの提供者としてさほど有益なサービスが提供できる、ないしは能力があるとはみなされない方も散見されます。
 法律知識をうんと身に付けているということ自体が直ちに法曹としての資質を保証するものでもないわけです。

○ 佐々木参事官 知識だけではだめで、それを応用して使えなければ意味はないと思います。

○ 福井委員 この会議の基本的な考え方の底流には、その人がどういう法律知識や法律サービスの品質を持っているかというのは、試してみなければわからない。あらかじめ試験を幾ら難しくしたって失敗作は混入するし、易しくしたからと言って、ぎりぎりのボーダーラインで通った人が悪い法曹になるというものでもないわけで、いろんな例外があるわけです。
 とすると、試験で品質を確実に保証できない以上、使ってみて、その結果が他の消費者にも共有できるようにする。端的に言うと、弁護士として過去にどういう専門領域を手がけてきたかと、そのときの顧客評価はどうだったのか、訴訟事件であれば勝訴・敗訴の比率はどうだったのか、というような一種の情報開示をきちんとやることで、安心して頼めそうかどうかということについて消費者保護の観点から問題が起こらないよう開示を促進する。資格試験の品質管理機能に余り過度に頼るよりは、かえって合理的な品質の確保機能ではないかと考えております。

○ 佐々木参事官 理念的には全くそのとおりであると思うんですけれども、実際に弁護士の資質がいい悪いということを情報公開するときに何の要素でやっていくのかということに問題がございまして、これも難しい話になってしまうんですけれど、まず、懲戒歴とかいう話もあるんですが、これは弁護士の有能・無能以前に職業人以前の話であって、こんなものはそれ以前の話で、最低限を割っている話なんです。
 次に、訴訟における勝訴率というのがあるんですけれども、これは人によっては弱者の方に常に救済すべきだということで、ポリシーでそういう訴訟活動をやっているから敗訴率が高くなっている方もいます。
 また、人によっては勝てる事件しか受任しないという方もおられて、そうしますと、自動的に勝ってしまうわけです。
 もう一つ、私はもともと民事裁判官ですけれども、民事訴訟制度で釈明という制度があって、おかしなことを言っている弁護士さんでも、実体的真実と違っているというときに、ちょっと示唆を与えてそこを是正するということを裁判所はやったりすることがございます。そうしますと、弁護士の能力ではないところで勝訴してしまったりしていて、勝訴率、敗訴率というのも、なかなか弁護士の能力の指標になりにくいものです。

○ 中条主査 司法試験の合格者数というのは、せいぜい経営学で言えばMBAの合格者くらいの感じで考えていただいて、MBA を取ったって、別に役にも何にも立たないんだけれども、とりあえずシグナルとしてそれについての知識は、学部生よりもちょっと高いというくらいのところで考えて、あとは実際に使えるかどうかマーケットで考えていくという基本的にはそんなことで考えていっていただきたいなということです。

○ 安念委員 佐々木さんは大変誠実にお答えで、私の考えでは、やはり日本人というのは変わらぬものだなと思ったんです。つまり、佐々木さんは個人でどうお考えかわからぬけれども、日本の法曹の、あるいは法学者の考えている教育感が、かつての海軍兵学校と全く同じなんです。
 つまり、ちょっとの人間を採って、粒ぞろいの集団をつくろうとするんです。そうすると、まず選抜のところでめちゃくちゃ難しくするわけです。一人ひとり徹底的な手間をかけて完成品としてプロフェッションの世界に送ろうとするんです。その結果は御存じのとおり戦に負けたんです。
 それは非常にある種の誠実さなんだが、結局戦に負ける最大の戦法なんです。
 つまり、粒よりのものを少数つくろうというのは、戦争には必ず負けるんです。
 何を申したいかというと、気持ちはわからないではないけれども、抗弁と否認とを間違う人間が出てきて、そんなに大変かと。500 人の者が1,500 人、3,000 人となれば、質が落ちるに決まっているんです。質を維持することはできるはずはない。だとすると、もう質は落ちますということを世の中に宣言するしかないんです。質が落ちるということを前提にした教育方法をするしかないんです。そこを割り切れるかどうかです。割り切れなければ昔の海軍兵隊学校と同じで、一人ひとりは立派に仕立てました、でも、戦には負けますという軍団をつくる。それだけのことです。割り切れるかどうか。佐々木さんお一人の力ですべてを方向転換することはできないだろうけれども、結局割り切るしか方法はありません。

○ 福井委員 質が悪いとわかっていれば別にいいわけです。この人には難しい事件は頼めないと注意できる。我々が町医者に行くときと大学付属病院に行くのとを使い分けているのと同じで、定型的な事件を安くやってもらいたいときには、そんなに質を気にしない弁護士に頼むと、だけれども、難しい事件はそれなりの人に頼む。そこが見分けられるような材料が豊富にそろっていれば、合格のときに超難関である必然性はないでしょう。

○ 中条主査 質が悪くなってもいいという言い方をすると誤解を招くかもしれないけれども、学業成績の質は悪くなる。学業成績だけで物を考えると、こんなに間違った結果が得られるということになる。学業成績がいいということは決して優秀な人間ではないです。

○ 佐々木参事官 学業成績がいい人を法律家に選抜しようというだけではなくて、ある程度の知識と能力があって、実際に使える人として今日から活動しても、そんなに人に迷惑をかけないだろうと思うように育ててから出しているわけです。

○ 中条主査 それはOJT ですよ。

○ 福井委員 うまくいかない人も中にはいます。ある程度仕事をしながら、裁判官とか検察官とのトレーニングをするというのはそれに近いでしょう。完成品というより、人的資本として、仕事についてからだってどんどん進歩するわけじゃないですか。弁護士だって同じですね。勿論、司法研修所の教育には意味があると思うけれども、みんながみんな研修所を出たら一人前の法曹かというと、それは必ずしもそうではない。ある程度仕事をしながら覚えるという面はあるんじゃないですか。

○ 佐々木参事官 それは法曹としての出発点が確保されているのであって、それからどのような法律家になっていくかは自分の心がけと努力です。

○ 福井委員 仮に極端な例として、数の多い例としてアメリカを出すと、アメリカみたいにものすごく弁護士の数がいる、人口比にしても多い社会で、弁護士で難しい仕事の遂行能力が余りない人もいるわけです。けれども、そういうものだと割り切って仕事を頼む人にとってみれば、そういう人は安くていいというふうにアメリカ人は考えるわけです。ちょっとした遺言を書くとか、小額の貸金を取り立てるんだったら、高い弁護士に頼む必要はないと割り切って使っているわけです。
 そう考えれば、競争を促進するという意味で、人数を増やし、必要ならは弁護士会等を通じた情報開示制度を法令化するということをちゃんとやっていけば、3,000 人前倒しはどうしてもできないとまで余り厳格に思い込む必然性もないのではないか、ということです。

○ 鈴木参考人 もう一つ言い忘れたのですけれども、さきほどの安念委員が言われた中で、500 人を3,000 人にしたら質は多少落ちるでしょうということを言ったけれども、では6分の1 に落ちるのかというと、そんなことは断じてないということです。この問題は何度も政治家の人たちにも言ったのだけれども、500 人時代に日本の中の上から500 人の能力・成績の人が全員司法試験を受けていますかといったら、受けていませんよ。大体浪人を5 年も6 年もやらなくては入れないような、そんな経験をあえて積む人というのはちょっと変わっている人で、そういうのはいないですよ。
 したがって、入口を広くしておけば、上の方の成績の、つまり能力のある人たちが受けにくるのです。能力がある者はそうなればその門戸をたたくわけです。だけれども、6年間浪人しなくてはいけないということが分かり切っておる世界の扉をたたくような人は、上の何千人の中には余りいないですよということなんだから、数を増やしたら質は落ちるというのは、そんな比例的に落ちるものでは全くない。逆に言ったら、そうなったら、1つの独立の職業だから、多くの人がそこをたたく。上の方から3,000 人が場合によってはたたくかもしれないということすら期待できるという点を見落とさないでもらいたい。これが法曹人口を増やすに当たっての一番のポイントだということを考えておいてもらいたい。

○ 佐々木参事官 多いにしろ少ないにしろ、質ということは落としてはいけないと思うんです。

○ 中条主査 学業の成績上の質は落としてもよいですよ。

○ 佐々木参事官 国家の最上位の人材を集めなきゃいけないということはないんですけれども、最低限、人の財産とかを扱うことができるに足りる能力を持っていなければいけない。最上位の人を確保するために、そういうものを持っていない人もたくさん通らせてあげるというのは話がまた違うことになる。

○ 福井委員 ここは分かれる話で、さっきもちょっと触れましたけれども、例えば知財訴訟をやるとか行政訴訟をやるという人材と、非常に決まりきった小額の貸金債権の回収だけやるという弁護士と、仮に分化しているなら、後者の弁護士にはそんなに高度な知識は要らないでしょう。

○ 佐々木参事官 そのようなことを言うと、そもそも弁護士という資格がなくてもいいわけですね。

○ 福井委員 本来はそうなんです。我々は究極的にはそう思っているんです。

○ 中条主査 TOEIC でいいと思っている。

○ 福井委員 例えば行政法TOEIC 何点、民法TOEIC 何点とか、民法の中でも契約法何点で不法行為法何点など、それを言わば胸にバッジみたいに付ける自由を与えておけばそのバッジの点数を見て顧客が勝手に選べばいいとも言える。

法務省が増員慎重派、規制改革会議が増員賛成派であることは明らかだろう。
内容的には、法務省の佐々木参事官の発言の方に分があると思う。
というより、規制改革会議側の発言は、ほとんど暴言である。
また、彼らは、弁護士に対する非常な敵視をしている。
以下も同じ会議からの抜粋である。
弁護士を評価するために、法務省が弁護士に情報開示させるようにせよ、と規制改革会議側が注文をつけるという文脈である。

○ 佐々木参事官 沿革的に見ると、国と対決してでも、社会と対決してでも人権を守るという使命を帯びて、それをやるためには完全自治団体が望ましいという沿革はあると思うんです。

○ 福井委員 実際にはそうなっていないでしょう。

○ 中条主査 自治団体というのは、みんなそうは言うけれども。

○ 福井委員 弁護士全員が人権を本当に守るために奔走しているわけでもありません。また、評価をきちんとやることが自治に矛盾するというわけでもありません。

○ 中条主査 そこは外部監査をきちっとやるとか、いろんな方法を考えながら。自治というものは基本的にその団体の、その組織の利益最大化で行動するということは頭に置いて私たちは考えていきます。

○ 福井委員 政治的介入から自由であるとか、そういう自治はいいです。けれども、自分たちの手がけている仕事のアカウンタビリティーを果たさない自治などはあり得ないと思います。手厚く国家の制度で守られた資格者として、言わば説明を回避するという未勝手なことを言う自治は本来の自治ではないはずです。

○ 中条主査 典型的なのは、今、鈴木さんなども努力されて、少しずつ変わってきましたけれども、弁護士会は価格を一定にしていたわけじゃないですか。明らかに独占的な行為です。カルテル行為じゃないですか。それが何で社会全体にとって望ましい自治などと言えるのか。自治的な団体というのは必ず利益最大化で行動しますよ。そこは頭に入れた上で私たちは行動しなければいけないと思うんです。

○ 佐々木参事官 価格設定もそういうような意味であったのか、また沿革的には違うものであった可能性も高いと思われます。

○ 福井委員 利権を確保するために価格を決めるとは絶対に言いません。言うときにはみんなきれい事を言います。

なぜここまで敵視しているのだろうか。
産業界としては、弁護士費用が高すぎる、安く使いたいという要望がある。
それを代弁しているのかもしれない。
従って、規制改革会議からしてみれば、現在の弁護士会を巡る状況は、利権のための独善と理解されるはずである。
弁護士が就職できない等の問題は、淘汰の結果であって、望ましいということになるのだろう。

法務省VS規制改革会議

本来、「規制改革3カ年計画」は、規制改革会議の答申を踏まえた内容となる。
ただ、今回は、法務省の働きかけで、規制改革会議の答申にはなかった法曹人口の拡大について「社会的需要を踏まえた慎重な検討」を促す文言が盛り込まれる見通しとなった。
規制改革会議が昨年12月25日に公表した「規制改革推進のための第2次答申」では、法曹人口の記述は従来と変わっていない。
増員の旗振り役である規制改革会議の考え方は、変わっていないのである。

そうなると、今後、規制改革会議の反発・巻き返しが予想される。
法曹増員の方針が完全に転換するのは、規制改革会議の見解が転換したときである。
当面は、法務省と規制改革会議の綱引きが続きそうだ。

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