平成21年度旧司法試験
論文出題趣旨の検討(憲・民・商)

憲法第1問について

【問題】

 自動車の多重衝突により多数の死傷者が出た交通事故の発生前後の状況を,たまたまその付近でドラマを収録していたテレビ局のカメラマンがデジタルビデオカメラで撮影しており,テレビ局がこれを編集の上ニュース番組で放映した後,撮影時の生データが記録されたディスクを保管していたところ,同事故を自動車運転過失致死傷事件として捜査中の司法警察員が,令状に基づき同ディスクを差し押さえた。
 この事例に含まれる憲法上の問題点について,その交通事故を取材していたテレビ局が,一般人が撮影したデジタルデータの記録されたディスクを入手し,それを編集の上ニュース番組で放映したところ,同事故に関する自動車運転過失致死傷被告事件の係属する裁判所が,テレビ局に対し,同ディスクの提出命令を発した場合と比較しつつ,論ぜよ。

【出題趣旨】

 本問は,報道の自由・取材の自由の憲法上の位置づけを明らかにし,これらに対する刑事事件捜査・公平な裁判の必要性による制約が許されるか否かにつき,報道の内容,取材経緯,警察による押収と裁判所の提出命令の違い等に留意して,関連判例も踏まえつつ,事案に応じて分析検討することを求めるものである。

ポイントは、「関連判例を踏まえつつ」という部分である。
昨年度も、同様の記載があった。

平成20年度憲法第1問出題趣旨(下線は筆者)

 自治会のような団体が寄付に協力するために会員から負担金等を徴収することを総会決議で決めることは会員の思想信条の自由を侵害しないかについて,関連判例を踏まえつつ,自治会の性格,寄付の目的,負担金等の徴収目的,会員の負担の程度等を考慮に入れて,事案に即して論ずることができるかどうかを問うものである。

判例を踏まえるといっても、引用・評価するようなことを求めているわけではない。
「この点判例は、・・しかし・・・妥当でない」等の論証は、出題意図からかえって外れることになる。
共通して要求されているのは、利益衡量の際に判例の視点を用いて検討することである。
この傾向が、平成22年度も継続する可能性はある。
その場合に出題されそうなテーマは、限られてくる。
多数の判例があり、利益衡量が要求される分野である。
そのうち、すでに私人間効と提出命令は、出題済みである。
そうすると、残るは政教分離、議員定数不均衡などだろう。
前者は最大判平22・1・20が、後者は最大判平21・9・30がある。
いずれも、出題可能性が高い。
(他には、公務員の労働基本権や、選挙における戸別訪問禁止等も考えられる。
ただ、これらは学説と判例の乖離が激しいので、上記テーマには沿わないように思われる。)
判例がどのような要素を考慮して結論を出しているか。
参院選挙区の定数不均衡については、参議院の地域代表的性格を考慮するか。
それ自体が、個別意見でも争われた一つの論点である。
その辺りも含め、事前に確認しておきたい。

憲法第2問について

【問題】

 国会議員であるとともに弁護士でもあるAは,派遣労働者の権利利益を拡充する内容の法律案に関して開催された地方公聴会において,この法律案の必要性を訴える中で,「この法律案に反対している経営者団体の幹部Bは,労働者を搾取することしか考えておらず,自分が担当している訴訟においてもBが違法に労働者を働かせていることを立証済みである。」旨の発言をしたほか,この発言を自己が開設したホームページに掲載した。Bは,Aの発言やホームページへの掲載により名誉を毀損されたとして,国とAを相手取り損害賠償を求めて提訴するとともに,Aが所属する弁護士会に対してその懲戒の請求をした。
 この事例に含まれる憲法上の問題点について論ぜよ。

【出題趣旨】

 本問は,憲法第51条が定める国会議員の免責特権について,その趣旨を踏まえつつ,免責の対象となる行為の範囲や免責の効果,国家賠償請求の形での救済の可否等について検討し,当該事案への適用を論理的に記述することができるかどうかを問うものである。

本問は、行政法分野の論点がある。
国賠法1項1条の趣旨、職務行為関連性、公務員の個人責任の肯否などである。
これらも論じようとすると、相当な多論点問題となる。
出題趣旨には、これらの論点は挙がっていない。
では、それらの論点を書く必要がなかったかというと、そうでもない。
上記各論点を落とすと、評価を下げているようである。
ただ、触れている人が少ないために、致命傷にはなっていない感じだ。
上記論点に触れつつ、免責特権絡みの論点も全て拾い、一貫した答案を書くのは、困難である。
特に、公務員の個人責任の肯否については、Aの個人責任の肯否と直結する。
これを書いてしまうと、免責特権の議論が書きにくくなる。
そのため、知っていても、敢えて行政法の論点は落とす。
そういう判断も、一つの判断として仕方がなかったと思う。
免責特権の趣旨から、免責特権関連の論点を万遍なく触れていれば、下位にはなっていないようだ。
ただ、そのレベルの人が非常に多く、横並びになっている。
そのために、微妙な印象点で差が付いてしまったように感じる。
なお、出題趣旨には「論理的に記述」とある。
従って、論理矛盾は厳しい減点がされた可能性がある。
例えば、免責特権は絶対的だといいながら、例外を認める。
それから、国賠は代位責任といいながら、安易に国固有の責任を認める等が考えられる。
ただ、そういう答案は、実際にはあまりなかったようである。

むしろ、下位の答案は、論理矛盾というより、論理そのものが書かれていない。
単に「○○という免責特権の趣旨から、××と解する」となっていたりする。
これでは、趣旨と結論との間の論理性を示したとはいえない。
少し頑張れば、「××でないと議員の自由な活動が阻害されるから」等の一言くらい書けるはずである。
それが、落ちてしまっている。
また、ホームページや弁護士会の懲戒についての記述等が、丸々落ちていたりする。
そういった、気をつければ防げそうな欠陥のある答案である。

とはいえ、これらの欠陥は、事前に答案構成の訓練をしておかないと容易には防げない。
いきなり本番で頑張ろうとしても、独特の緊張感とか、紙幅や時間の制約に負けてしまう。
知識も必要だが、それ以上に、こういう場面での踏ん張りで、差が付く。
事前に、いかに訓練できるかが、重要である。

もっとも、演習に慣れれば慣れるほど、個々の構成が雑になる傾向がある。
一度解いたことのある問題などは、それで解けてしまうから、いいやと思ってしまう。
しかし、初見の問題になると、雑な構成では不十分である。
論述も雑になったり、思わぬ論点落としを誘発することになる。
直前期は時間もなく、個々の演習も雑になりがちだ。
しかし、むしろ1問1問を丁寧に、かつ、迅速に解くことを、心がけるべきである。

民法第1問について

【問題】

 18歳のAは,唯一の親権者で画家である父Bに対し,真実はバイクを買うためのお金が欲しかったのに,知人からの借金を返済するためにお金が必要であるとうそをついて,金策の相談をした。この事案について,以下の問いに答えよ。なお,各問いは,独立した問いである。

1.Bは,Aに対し,Aの借金を返済する金銭を得るために,Bが描いた甲絵画を,これまで何度か絵画を買ってもらったことのある旧知の画商Cに売却することを認め,売却についての委任状を作成し,Aに交付した。しかし,その翌日,Bは,気が変わり,Aに対して,「甲絵画を売るのはやめた。委任状は破棄しておくように。」と言った。ところが,その後,Aは,Bに無断で,委任状を提示して,甲絵画をCに50万円で売却した。この場合,Bは,Cから,甲絵画を取り戻すことができるか。

2.Bは,かねてからAがその所有する乙自動車を売却したいと言っていたのを幸いとして,その売却代金を自己の株式購入の資金とするため,Aの代理人として,Dに対し,乙自動車を60万円で売却した。この場合,Aは,Dから乙自動車を取り戻すことができるか。
 また,Bが,以前A名義の不動産を勝手に売却したことがあったことなどから,Aの伯母の申立てにより,家庭裁判所において,乙自動車の売却の1か月前に,親権の喪失の宣告がされ,確定していたのに上記のような売却をしたときはどうか。

【出題趣旨】

 小問1は,代理人になろうとする未成年者の詐欺により代理権が授与された後に本人から代理権授与が撤回された場合,代理権授与の撤回(解除)と詐欺による代理権授与の取消のそれぞれの場合における表見代理の成否等取引の相手方の保護について検討させ,代理に関する基礎的な理解力と論理的思考力等を問うものである。小問2は,親権者が子に対する法定代理権を濫用した場合の利益相反行為該当性と権限濫用の法理,行為当時法定代理権が消滅していた場合における表見代理の成否等子の保護と取引の相手方の保護とのバランスについて検討させ,代理に関する基礎的な理解力とその応用力等を問うものである。

多論点問題であり、論点に触れたかどうかで差が付く。
基本的には、答練等の演習をいかにこなしたか。
それが、ダイレクトに結果に反映するような問題だったといえる。

もっとも、1点だけ、論理性が問われた部分がある。
それは、小問1でどの表見代理を検討するのか、という点である。
出題趣旨は、代理権授与の撤回(解除)と詐欺取消しの比較をさせたかったようである。
すなわち、将来効か遡及効かによる、表見代理等の処理の異同を問うていた。
しかし、本問は、詐欺取消しを書かせるには、不親切である。
問題文上、Bが欺罔に気付いたとか、取り消そうとしているという記述がないからである。
そのため、詐欺取消しを落とした人は多かった。
ただ、その場合でも、将来効なのか、遡及効なのか。
その違いによる取扱いの差異が示されていれば、評価されたようである。
すなわち、詐欺取消しのように遡及効であれば、112条の問題ではない(大判大7・6・13)。
その場合は、109条で処理することになる。
遡及効としつつ112条で処理すれば、評価を下げる。
他方、代理権授与の撤回(解除)のように将来効であれば、112条で処理することになる。
従って、将来効としつつ109条で処理すれば、評価を下げる。
(撤回・解除後の不作為を新たな授権表示とするならば、問題はない。)
論点を拾ったつもりなのに、評価が低い。
そういう人は、ここで引っかかっている可能性がある。
本問のように、多論点問題でも、部分的に論理を問われることがある。
多論点問題の場合、頭が事務処理で動くので、構成時点では気付きにくい。
答案構成をして、書き始める前に、大丈夫かどうか、一度確認するべきである。

民法第2問について

【問題】

 被相続人Aは,A名義の財産として,甲土地建物(時価9000万円),乙マンション(時価6000万円)及び銀行預金(3000万円)があり,負債として,Bから借り受けた3000万円の債務があった。
 Aが死亡し,Aの相続人は嫡出子であるC,D及びEだけであった。C,D及びEの間で遺産分割の協議をした結果,甲土地建物及びBに対する負債全部はCが,乙マンションはDが,銀行預金全部はEが,それぞれ相続するということになり,甲土地建物はC名義,乙マンションはD名義の各登記がされ,Eが預金全額の払戻しを受け,Bに遺産分割協議書の写しが郵送された。
 ところが,Cは,Bに対する債務のうち1000万円のみを返済し,相続した甲土地建物をFに売却した。
 この事案について,特別受益と寄与分はないものとして,以下の問いに答えよ。なお,各問いは,独立した問いである。

1.Bに対する債務に関するB,C,D及びE間の法律関係について論ぜよ。

2.乙マンションは,Aが,死亡する前にGに対して売却して代金も受領していたものの,登記はA名義のままになっていた。この場合,Dは,だれに対し,どのような請求をすることができるか。

【出題趣旨】

 小問1は,遺産分割協議の際に金銭債務を共同相続人の一人に負担させる合意がされた場合について,金銭債務が共同相続人にどのように相続されるかを前提として,上記の合意の法的性質と債権者に対する効力等を論じさせ,債務の相続,引受等についての基礎的理解とともに論理的思考力を問うものである。小問2は,遺産でない財産を含めて行われた遺産分割協議について,相続開始前の買主と共同相続人との関係,遺産分割協議の錯誤,共同相続人間の担保責任等を検討させ,遺産分割協議に瑕疵があった際の法的処理に関する論理的思考力及び判断能力を問うものである。

本問は、書くべきことが分かれば、難しい問題ではない。
淡々と論点を並べるだけの問題である。
しかし、本問を現場でいきなり解けといわれると、厳しい。
択一対策等で、たまたま知っていて、かつ、現場で思いつくことができたか。
それだけで、差が付いてしまった問題である。
当初は出来が悪く、(素点では)差が付かないのではないか、と思われた。
しかし、実際には書けている人もそれなりにいたようである。
近時の旧試験受験生は択一対策を相当やっており、細かい知識も知っていたためだろう。

それだけに、知らなかった人は、厳しい結果となった。
もっとも、現場で条文を検索すれば、911条を発見することは可能だったはずである。
これすら落としてしまった、という人は、現場での粘りが足りない。
普段の演習で粘るクセをつけていないと、本試験でいきなり粘ることはできない。
答練等で知らない問題が出た場合でも、途中退出してレジュメを取りに行ってはいけない。
時間内に条文を引くなどして、粘る訓練をすべきである。
答練等の場合には、多くの場合粘っても徒労に終わる。
しかし、その努力は本試験で役に立つことがあるから、怠ってはならない。

商法第1問について

【問題】

 製パン事業を営むX株式会社は,資本関係のない食品大手のY株式会社が保有する製パン工場の一つであるA工場をのれんも含めて取得し,これを直営したいと考えている。A工場(のれんも含む。以下同じ。)の評価額は,複数の証券アナリストに評価させたところ,5億円であった。
 X社の経営陣は,今後Y社と資本関係を持つことで,Y社からノウハウの提供等を受けることを期待することができると考え,A工場を現金ではなくX社株式50万株で取得することを希望してY社の経営陣と交渉を行ったが,最終的に,両社の経営陣は,X社がY社からA工場をX社株式60万株で取得すること(以下「本件取得」という。)に合意した。
 なお,X社は,発行可能株式総数が300万株,発行済株式総数が200万株,純資産額が20億円であり,X社株式の価値は1株当たり1000円であったものとする。また,X社は,公開会社であるが,委員会設置会社でも種類株式発行会社でもないものとする。
 本件取得を実行するには,X社の側では,どのような手続をとればよいか。次の二つの方法について,検討せよ。

1.本件取得に反対するX社の株主が,X社に対して,その有するX社株式の買取請求をすることを認める方法

2.本件取得に反対するX社の株主が,X社に対して,その有するX社株式の買取請求をすることを認めない方法

【出題趣旨】

 本問は,株式会社が他の株式会社の事業の一部を自社の株式を対価として取得する場合に取得する株式会社においていかなる手続が必要となるかを問うものである。解答に際しては,取得に反対する株主に株式買取請求を認める手法としては吸収分割が,同請求を認めない手法としては現物出資による募集に係る株式の発行・自己株式の処分が考えられることを示した上で,後者の手法においてはいわゆる有利発行に該当することも考慮しつつ,それぞれ必要となる手続について整合的な論述をすることが求められる。

本問は、まず吸収分割と現物出資を思いつくかどうか。
これが、最大のポイントだった。
これらを挙げた上で、手続をそれなりに書けていれば真ん中くらい。
有利発行まで触れられていれば、上位。
そういった感じである。

本問をいきなり本試験で問われれば、パニックになっても無理はない。
ただ、会社分割と現物出資・事業譲渡の比較問題などは、答練等でも問われている。
株式買取請求の有無は、各手段のメリット・デメリットとして列挙する事項の一つである。
演習を十分にこなしていれば、それらを手がかりにすることは可能だった。
もちろん、演習をしたからといって、現場で必ず思いつくという保証はない。
しかし、その確率を1%でも上げるために、1問でも多く演習をこなすべきである。

商法第2問について

【問題】

 衣料品の販売を営むA株式会社は,平成21年4月30日,衣料品の製造を営むB株式会社から,衣料品(以下「本件衣料品」という。)を購入し,同日,B社から,本件衣料品の納入を受けた。A社は,同日,その代金の支払のために,満期を同年6月30日,受取人をB社とする約束手形(以下「本件手形」という。)を振り出した。以上の事実を前提に,次の問いに答えよ。なお,各問いは独立した問いである。

1.A社は,平成21年6月下旬ころ,本件衣料品を購入した消費者からの苦情により,本件衣料品が染色ムラや裁縫不良により販売に適さない商品であることを知った。A社は,直ちに,B社にその旨を通知するとともに,本件衣料品の販売を中止して,購入者から本件衣料品を回収した。A社は,B社との本件衣料品の売買契約を解除することができるか。

2.A社とB社とは,本件衣料品の売買契約を合意解除した。B社は,A社に本件手形の返還を約束したにもかかわらず,Cに本件手形の割引を依頼して,本件手形を裏書譲渡した。なお,(1)と(2)は独立した問いである。

(1)Cが割引代金を支払って本件手形の裏書譲渡を受けた場合,Cから満期に本件手形の支払請求を受けたA社は,その支払を拒むことができるか。

(2)Cが本件手形の裏書譲渡の翌日に割引代金を支払うことを約して本件手形の裏書譲渡を受けたが,割引代金を支払わなかったため,B社は,Cとの本件手形の割引契約を解除して,Cに本件手形の返還を請求した。本件手形の返還を拒んだCから満期に本件手形の支払請求を受けたA社は,その支払を拒むことができるか。

【出題趣旨】

 小問1は,商法526条に定める商人間の売買における買主の検査・通知義務の趣旨,要件等についての理解を問うものであり,解答に際しては,本問の瑕疵が直ちに発見することのできない瑕疵に当たるかどうか,売主が瑕疵について悪意であった場合の扱いについても論述する必要がある。小問2は,手形法17条に定める人的抗弁の切断についての基本的な理解を問うとともに,更に振出しと裏書の原因関係がいずれも消滅した場合と人的抗弁との関係についての理解を問うものである。

主に小問1で差が付いたようだ。
冒頭で商人性の認定をしているかどうか。
526条の適用を考える際に、趣旨を考慮しているか。
その辺りで差が付いているという印象だ。
この種の問題では、とりあえず趣旨を書く、という人が多い。
それでも、書かないよりは評価される。
しかし、できれば要件に当たるかどうかを検討する際に、趣旨を考慮する。
それは、要件の意義自体の解釈論でもよいし、直接当てはめる場合でもよい。
そうでないと、単に吐き出した、という印象を与えてしまう。

減点事由としては、526条2項を解除の根拠条文とするものが考えられる。
明確ではないが、減点されているような印象である。
同項は、解除を制限する条文である。
「526条2項によって解除できる」とするのは、誤りである。
特に、同条3項は、「前項の規定は、売主が・・悪意であった場合には、適用しない」となっている。
にもかかわらず、「売主が悪意の場合は526条2項の適用により解除できる」とすれば、評価を下げただろう。
これは、やや形式的な揚げ足取りにもみえる。
しかし、民法の原則では解除できるところを制限する、という趣旨を理解しているか。
それを判断する基準となりうる部分であるから、減点されても仕方がないだろう。
商行為が出た場合には、民法の何が修正されたのか。
常に、それを念頭に置いて論述する必要がある。
なお、売主の悪意については、問題文上何ら記述がない。
そのため、触れていない人が多かったはずである。
結果的に、この点は落としてもそれほど差は付いていないようである。

小問2の手形については、多くの人が同じようなことを書いている。
河本フォーミュラと、二重無権である。
逆に、これを落としたり、論述が不正確だと、評価を落とす。
そんな感じである。

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