政府公表資料等情報

衆院総務委員会平成23年02月22日より抜粋(下線は当サイトによる)

○橘慶一郎委員 ・・法科大学院の教育と司法試験等との連携等による法曹の養成に関する政策評価ということで、これから取り組まれるものであります。質問は三つ用意しましたが、二つに絞ってお伺いさせてください。
 一つは、この分野の何を私は心配しているかというと、弁護士試験を目指してみた、そして法科大学院に行けば、大体の方は弁護士になれるというようなことでつくられた制度だったわけですが、なかなかそうはならない現実、いわゆる法科大学院は出たけれどということが起こり始めている。これを何とかしていかなきゃいけないということで、もちろん所管の法務省、文科省さんもプロジェクトチーム等をつくってやるわけですが、総務省としてもこの政策評価をされるということで、実施に期待するわけですけれども、総務省としての取り組み及びこの両省との連携の仕方について、内山政務官、方針をお伺いします。

○内山晃大臣政務官 お答えいたします。
 総務省では、本年一月二十四日から、法曹人口の拡大及び法曹養成制度の改革に関する政策評価に着手したところでございます。現在、法務省、文部科学省等から関係資料の収集、ヒアリングを行っているところでございます。
 評価に当たっては、昨年十二月の法科大学院(法曹養成制度)の評価に関する研究報告を踏まえ、政策所管府省とは異なる第三者的な立場から、評価専門機関として、全国調査網を活用して収集した実証データをもとに、政策の総合性を確保するための評価を行うことが重要と認識をしております。
 また現在、法務省、文部科学省等において、法曹の養成のあり方を検討するための新たな体制の構築が検討されていると承知をしておりまして、フォーラムにおける検討にも資するよう、できるだけ早期に成果を出してまいりたいと思います。

○橘(慶)委員 最後です。
 この問題の大事なところは若者だと私は思うんですよ。そこで志を立てて、でも三回落第したら、それでもう受けられない。だけれども、そのころにはもう三十ぐらいになっていて、では今からどうしようか、自分の人生、どうしようかと。昔の司法試験だって、ある程度自己責任の原則で、頑張る人は頑張ってね、そういうことだったですが、今回は多少、そこは少しアドバタイジングというんですか、法科大学院で勉強すれば何とかなりますという、公認会計士も今、同じ問題が出てきているんです。
 ここでやはり大事なことは、この若者の実態把握、どういう人たちが今どうなっていて、どんな悩みがあるか、ここを早く把握しなきゃいけないと思うんですよ。多分まだだと思うんですが、現状をお答えいただいて、これに早急に取り組むというところの姿勢をお願いします。

○内山大臣政務官 御指摘いただきました三振制のことでございますけれども、昨年十二月の法科大学院(法曹養成制度)の評価に関する研究報告書を踏まえて、関係府省等における新司法試験不合格者対策等の実施状況について評価を行うこととしております。現在、不合格者の進路等の実態を把握しているところでございます。
 なお、法務省等の調査によれば、司法試験を三回不合格者になった資格喪失者は、平成二十二年試験終了時点において千七百三十二人でございます。

○橘(慶)委員 どうもありがとうございました。
 きょうは、大臣所信を受けて、臨財債、あとは行政管理局、行政評価局ということで話をさせていただきました。
 どうか大臣、大臣にはいいスタッフがいっぱいいらっしゃるので、ぜひ、活力と個性に満ちあふれた管理局、評価局づくりをよろしくお願いして、質問を終わらせていただきます。

○内山大臣政務官 端数を間違えました。千七百三十七人でございます。
 申しわけありません。

○橘(慶)委員 ということで、大臣、今度は予算委員会の分科会でまたお会いしたいと思います。よろしくお願いします。

 

衆院法務委員会平成23年03月09日より抜粋(下線は当サイトによる)

○城内実委員 ・・司法修習生の給費制の問題について、御質問させていただきたいと思います。
 私は、当初は、これは貸与制でもよいのではないかなと思ったんですが、しかし、いろいろな声を聞いてみたところ、しかも、修習期間中はアルバイトも禁止されておるわけですし、また法曹を目指しているわけですから、当然、裁判官や、今問題となっている検事は言うまでもなく、弁護士さんも、社会正義の維持のために公的な性格と責任を持って仕事をしているわけですから、こうした者に対して、やはり国費を惜しむことなく投ずることが大事じゃないかと思うんですね。
 それが、財務省の論理で急に制度が変わって、人がふえたから金がないよじゃ済む話じゃないと思うんですね。ですから、一年延長したということは多としますけれども、もうもとに戻すべきじゃないかと思いますが、この点についての大臣の御見解をお聞きしたいと思います。

○江田五月国務大臣 昨年十一月二十四日の当委員会での決議というものを踏まえて、今、法務省の中に、法曹養成全体についての検討体制を立ち上げるために鋭意準備を進めているところで、その中で十分議論をしてまいります

 

衆院法務委員会平成23年03月30日より抜粋(下線は当サイトによる)

○稲田朋美委員 ・・法曹人口の問題と法曹養成の問題についてお伺いをしたいのですけれども、・・法曹人口については、法曹の養成、需要が非常に多いからという理由で、増加が喫緊の課題だということになって始まったかと思うんですけれども、実際に見てみますと、結局は、修習を終了して弁護士になっても勤め先がない、そして弁護士事務所の実務を身につけないで弁護士になってしまうという人もふえている。一方では新規業務の開拓を要請したりもしておりますけれども、実はそれほど多くの法曹人口というのは需要がないんじゃないか。だとすれば、それほどの法曹を、特に法曹人口の問題は弁護士の数にもかかわるわけですけれども、それほど多くの需要があるのかないのか、その点も含めて大臣の御見解をお伺いいたします。

○江田国務大臣 法務省における、あるいは政府における法曹養成の見直しが今進んでいて、フォーラムをつくろうとしている、これはもう委員御承知のとおりでございまして、そのことを繰り返すことはないと思います。
 率直なところを言いますと、私は、司法制度改革審議会が審議を始める前からずっとかかわってまいりました。司法制度をどうするかというので、日弁連が、あれはいつでしたか、よみうりホールでシンポジウムをやったんですよ。そうすると、有楽町からよみうりホールの入り口まで人がつながる、そのくらい人がたくさん集まって議論したんですね。私は、法律事務所、弁護士さん方は人の動員力があるなと思ったら、そうじゃなくて、本当に市民がずっと集まって、裁判官にも、あるいは検察官にも、そして当の弁護士にも随分市民の不満が多いんですよ。
 ですから、私は、これはやはり、司法制度をみんな何とかもっと使いやすいものにしてほしい、社会の隅々まで法的サービスがちゃんと行き渡って、そして、例えば地域の有力者であるとか、あるいは暴力団であるとか、そういう人によって紛争が解決されるのではなくて、やはり法曹が法的紛争を解決する、そういう社会にしてほしいという市民の願いがあると思うんです。そのためにはやはり法曹人口は絶対的に足りないので、したがって、大きな司法というものを目指しているのが私の考えでもあったし、司法制度改革審議会の結論もそういうことになっていったんですね。
 現実に今ある弁護士に対する需要というのが仮にそうなくても、そのもとに、弁護士サービスによって解決できていない紛争の解決の方法というのは世の中にいっぱい埋もれているので、それを掘り起こしていかなきゃいけない。それが法曹の役目なんだ、そういう思いで法曹人口をふやすというのが、私の別に全くだれにも隠さない信念でございます。
 ただしかし、司法制度改革審議会が答申を出して、そのイメージに従って制度を設計したけれども、その制度設計が必ずしもうまくいっていなくて、いろいろなゆがみが出てきている。ロースクールの志願者が減ってきたりしているのは事実ですから、そこはやはり検討して、改めるべきは改めていかなきゃいけないと思っております。
 なお、今委員言われた、弁護士になっても就職先がない、あるいは、こういうことも聞いたんです。就職先がないものだから、弁護士資格まで取っているのに、あえて弁護士登録をせずに一年待つような、そういう人がいるというようなことも聞いたのです。
 私に言わせたら、これは大変申しわけない、ちょっと暴論かもしれませんけれども、弁護士になろうとする者が何でそんな就職先がないなんて言うんだ。それは田舎の方へ行ったら、いっぱいまだまだ求められているところはあるんだ。例えば今度の大震災でも、これはちょっとたったらいっぱい弁護士の需要は出てくる。そういうところを自分で探していくのが弁護士じゃないか。あるいは企業に入っていったり、あるいは地方議員になっていったり、いっぱいあるじゃないかという、現実にはなかなか大変だということはよくわかります、わかりますけれども、そのくらいの気持ちを持って弁護士になってほしいというのが私の偽らざる感想でございます。

○稲田委員 ただ、なかなか現実は厳しいと思います。
 それと、他国に比べて日本の弁護士が少ないということもあったかと思うんですけれども、やはり、訴訟社会と、日本のように和をもってとうとしとするというような社会とは、よって立つ文化とか訴訟の歴史もまた違うんじゃないかな、そういった点もぜひ配慮いただきたいと思います。
 また、先ほど大臣も指摘をなさったように、法曹養成についても、司法修習生のいわゆる二回試験の不合格者もふえておりますし、実務家に聞きますと、肌感覚として弁護士の質的な低下が非常に心配だと言われております。また、法科大学院を卒業しても、合格者がそんなにふえていない。また、法曹の質を維持しつつ法曹養成課程を機能させるということは非常に重要なんですけれども、結局は、多様なところからの法曹ということが現実には実現できていないむしろ、旧試験のときの方が、主婦をしながら挑戦をして合格した人だとか、脱サラをして合格した人だとか、医師の仕事をしながら合格した人だとか、法科大学院に入らなくてもいいがゆえに多様な人材も集まったという側面もあるんじゃないかなと思っております。
 そして、この法科大学院ですけれども、むしろ、法科大学院に入るときに、もう既に法的な知識を身につけた人というので法科大学院に入学をしていただいて、そして司法修習生の二割増しぐらいまでの定員にして、修習生になったら実習というか本当の実務修習に入るというような、そういう抜本的な法科大学院制度や法曹養成の取り組み、抜本的な改革ということの必要性について、大臣はどのようにお考えでしょうか

○江田国務大臣 これは私はよくわからない点ではあるんですけれども、新しい制度になって生まれてくる法曹の質が前より悪くなっているという皮膚感覚がある、それは耳にします。
 耳にしますが、私は、そこはよく検証してみなきゃわからないことで、つまり、我々のときには一発試験ですから、それは試験の解答は上手に書けても、やはり例えばカウンセリング能力とか、相手の人が言いたいことを本当に真剣にその人の立場になって聞くとか、そういうような能力がどれだけあっただろうかなということを自問自答したりするんですね。
 今、法曹になっていくのは、そういうプロセスをずっと経て法曹になっていますから、したがって、我々のときになかった能力を持っている者が出てきているのかもしれない。それを、古いと言うと申しわけないけれども、以前の物差しではかると低く見えるけれども、新しい物差しではかるとそうでもないよということがあるかもしれないと思うので、そこは私は余り簡単に結論を出すべきところじゃないと思っております。
 さはさりながら、今のロースクールを出て司法試験を通る者の数が、本来司法制度改革審議会が予想していたようなイメージと全然違ったことになっていることは、これは問題でございます。
 それから、委員、給源の多様化、本当にいろいろなことをやりながら、何回も何回も何回も努力して挑戦して弁護士になった。いるんです、確かに。しかし、その裏に、何回も何回も挑戦して、最後は結局弁護士になれずに、あたら人生を試験勉強で振っちゃったというのも、たくさんこれもいるわけでございまして、やはり私は、この司法制度改革審議会のときに、プロセスとして養成していこう、そういう意見をみんながまとめたというのは、まだそう捨て去る時期ではないと思っております。

 

衆院法務委員会平成23年04月13日より抜粋(下線は当サイトによる)

○階猛委員 ・・法曹養成制度について、これも昨年来、給費制の存続などとも関連していろいろな議論をしてきたわけでございますけれども、まず事実関係を確認させていただければと思います。
 鈴木寛文科副大臣の方からかと思いますが、平成二十三年度のロースクールに入るための適性試験の志願者数、これは何か二つの試験の実施機関があるようですけれども、大学入試センターの方で結構でございます、大学入試センターで実施したロースクールの適性試験の志願者数や、法科大学院の入学者数その中で社会人の入学者数、これがどういった数字になっているか。前年度と比べて増減数、あるいはその増減の理由というものについてお聞かせ願えればと思います

○鈴木寛副大臣 お答えを申し上げます。
 平成二十二年度に大学入試センターが実施をいたしました法科大学院適性試験の志願者は八千六百五十人でございます。これは対前年度比千六百三十二名の減となっております。また、平成二十二年度の法科大学院の入学者数は四千百二十二名、うち社会人は九百九十三名でございます。これはそれぞれ対前年度比で申し上げますと、七百二十二人の減、社会人は三百五人の減、こういうふうになっております。
 その要因ということでございますけれども、当初、例えば平成十三年の六月に出されました司法制度改革審議会の意見書等々では、法科大学院の修了者の七割から八割程度が合格できるような教育にするであるとか、あるいは、法学部出身者でない者や社会人等を一定割合以上入学させる、こういうことで社会人の志望というのが大変ふえたわけであります。制度発足の平成十五年度には、大学入試センターの適性試験の志願者は三万九千三百五十人ということでありますが、先ほど申し上げましたように大幅な減となっております。
 その理由は、主として、いわゆる修了者の合格比率というものが、当初の意見書等々で言われておりましたイメージ、モデルに比べますと相当程度低迷をしているということで、特に社会人の方などが、それまでのお仕事をやめてこの分野に進んでいったとしても、なかなか当初の合格見込みというものになっていないということで、社会人が敬遠をされている。その結果、この制度全体が悪循環になっていっている、そういう社会人の有為な人材が志願してくれなくなっている、こういう循環。さらには、昨今は、そもそも高校生の法学部志願自体が大幅に減少をしているということで、若い方々、若い方々のみならずでありますが、若い方々がそもそも法曹という分野に参入をしなくなっているという悪循環に陥っている、こういう状況でございます。

○階委員 確認ですけれども、今平成二十二年度の数字をおっしゃっていただいたと思うんですが、把握している数字はそれが直近のものということになりますか。平成二十三年度はまだなんですね。はい、わかりました。直近の数字はそういうことで、恐らく平成二十三年度も、今おっしゃったような減少傾向というのは続いてくるんだろうなというふうに理解しています。
 七、八割合格ということをうたっていたわけでございますけれども、実際にはなかなかそこまではいっていないということなんですが、現在の入学者数四千人ちょっとという数字の中で、もともと三千人を目指していたわけですから、四千人の七、八割だとちょうど三千人ぐらいになるわけですけれども、さはさりとて、余り能力が及ばない人を、七、八割が目標だからといってどんどん受からせていいのかという問題もあるわけです。さらに、ロースクールに入った人の立場からすれば、やはり目安は出していただきたいなと思っているところだと思います。
 そこで、法務大臣にお聞かせ願いたいのは、どの程度の合格率が今の入学者を前提とした場合に望ましいと考えられるのか、イメージをお聞かせ願えますか。

○江田国務大臣 これはなかなか難しい質問でございます。
 私も、司法制度改革審議会のスタートのときから国会という場でいろいろかかわってまいりまして、いろいろな提案なども、むしろ与党的な立場から、当時は野党だったんですが、にもかかわらず提案をしてまいりまして、司法制度改革審議会の意見書の思いというのは共有をしているつもりでおります。
 そのときの思いというのは、点からプロセスへの養成と、そして七、八割は法科大学院卒業者が司法試験に合格するような、イメージですけれども、というものを持ってやっていく、そうすると、法科大学院に入る皆さんも安んじてプロセスの中で養成される、そういうことをイメージしていたんですが、現実がどうもそうなっていないというのは確かでございます。そして、年間三千人にとにかく引き上げて、そして全体に弁護士が五万人というようなイメージにたどり着いていこうとしたんですが、これも、現実に今、必ずしも順調にそういうことになっていないというのは御指摘のとおりです。
 ただ、こういう中で、また単にイメージだけを申し上げてもどうもこれは仕方がないので、やはり今の状況の中で法務大臣として言えることは、合格者というのは、司法試験委員会において、しっかりとこれは能力の有無を判定するという観点から合格者数が決まっていって、そしてその結果、率というものは、やはりこれはその結果として出てくるものであって、あらかじめ率をイメージとして持って、そして数の方を決めていくというのはなかなか難しいことかなと思っております。

○階委員 率が出せない説明はよくわかります。であれば、逆に、どの程度の能力を身につければ合格するんだ、そういう資格の取得できる要件というか、そちらの方を明らかにしてもらえないかと。
 つまり、受験生にとってみれば、三千人とか七、八割合格と言っていたけれども、全くそれが現実には達成されていない中で、果たして何を政府がやろうとしているのかということが示されないと、先ほど鈴木副大臣もおっしゃったように、どんどんロースクールに入る人も減れば大学の法学部に入る人も減っていって、法曹人口というものが、むしろふやすために行ってきたはずなのに、将来的には減りかねないというとんでもない事態になるわけです。だから、その辺をぜひ早く、先の目標を示していただけないかと思っております。
 そういった関係で、先回のこの委員会でも議論が出ていたと思うんですが、文科省と法務省さんの方で新たな検討体制、いわゆるフォーラムというものを立ち上げるんだけれども、準備はしたんだけれども震災の関係でおくれていますというお話でした
 ただ、この委員会では、昨年、給費制を一年間延長しますといったときに、委員会決議で、法曹養成制度のあり方をこの一年間で検討しましょうというふうにしておったわけで、時間は余り残されておりません。ですので、一刻も早くフォーラムで積極的な議論を進めていかなくてはならないと思います。
 せっかくですので、鈴木寛副大臣の方から、そのフォーラムは今後いつ立ち上がるかとか、あるいはどういうふうに進めていくか、御見解をお示しいただけますか。法務大臣にお聞きしようと思ったんですが、せっかく文科副大臣が来ておられますし、前回、法務大臣はこの点をお答えされていますので、ちょっとかえまして、済みませんが、副大臣、お願いします。

○鈴木(寛)副大臣 フォーラムの設置は、実は、私とそれから法務副大臣、前副大臣の加藤公一副大臣、その後、小川敏夫副大臣が引き継いでおられますが、ワーキンググループをつくりまして、そこで、両省庁でやれることはやっていこう、こういうことでワーキンググループは取りまとめました
 例えば、先ほど七、八割と言いましたけれども、修了者と合格者、これは両方あるわけです。修了者の方は主として文部科学省が担当をするわけでありまして、合格者の方は法務省が担当するわけでありますが、悪循環に陥った理由はいろいろございますけれども、一つは、やはり入学定員が一時多過ぎたというのは、私は率直にそう思っております。ピーク時は五千八百二十五人でありました。したがいまして、文部科学省におきましては、平成二十三年度で申し上げますと、二割減の四千五百七十一名まで入学定員を削減いたしました
 そしてさらに、修了認定というものをきちっとやっていただくようなことを今求めております。とりわけ一部の法科大学院には、きちっとしたそうした取り組みを、質保証をやってください、そしてそれが不十分なところは財政支援を見直すといったことの改革を、この両省庁のワーキンググループでの検討と並行しながらどんどん改革を進めております
 ただ、この問題、例えば合格者の問題は主として法務省なわけでありますが、世の中全体がやはり協力をしていかないと、この悪循環というのは解決ができないと思います。例えば司法試験合格者、当初のイメージで申し上げると、階委員もそうでありましたが、企業内のローヤーとか、そうした法曹有資格者の活躍する分野というものをもっともっと広げていくという、このことは好循環に転ずるための非常に重要なポイントであります。
 例えば、来年の秋からは、国家公務員の職種の中に法務職というのを、大学院卒業程度で、司法試験合格者については一部の試験を免除した形で、そうしたまさに国家公務員において司法試験合格者が活躍する、こういう道を開こうという第一歩が始まるわけでありますが、例えば地方公務員の分野とか、それからもちろん企業内の分野とか、あるいは、私は学校法人あるいは大学法人を所管しておりますけれども、こうした分野でも法曹資格者の活躍をしていただく必要性、社会的ニーズというのは大変高まっております。あるいは病院等々でも同じだと思います。そういった法曹資格者の職域拡大といいますか、活躍していただく場を拡大していただく。こういうことでやはり出口を充実していくということが好循環につながる。もちろん、入り口のところは我々きっちりやります。
 そういう意味で、法務省、文部科学省を超えて、その他のいろいろなセクターの方々が入っていただいて、そしてフォーラムをつくって、今悪循環に陥ってしまったものを、みんなが同時に同じ好循環に転ずるシナリオを共有しながらやっていこう、こういうことでフォーラムの設置を今目指しているところでありまして、今震災で大変な時期ではございますけれども、これも大変大事な課題でございますので、小川副大臣とも一緒に、いろいろと全力を尽くしてフォーラムの開催に取り組んでまいりたいと思っております。

 

参院法務委員会平成23年04月14日より抜粋(下線は当サイトによる)

○前川清成君 おはようございます。
 今回の裁判所職員定員法の改正ですが、判事に関しては四十五名増員の御提案ですが、判事補については増員しないことになっています。昨年は二十名判事補の定員を減らしているんですが、それにもかかわらず、二十二年十二月時点、十二月一日時点ですが、判事補に関しては百三十八名の欠員があります。
 それで、実はこの間、司法試験の合格者は一貫して増えています。最高裁が出している裁判所データブックによりますと、例えば私が修習をした四十二期では修習終了者が四百八十九名でした。うち判事補に任官したのは八十一名。翌四十三期は修習終了者が五百六名で、判事補に採用された者は九十六名。ところが、例えば平成二十年の第六十一期、二千四百三十名が修習を終わっていますが、判事補に採用された者は九十九名。六十二期は修習終了した者が二千三百四十六名ですが、判事補に採用された者は百六名。その司法試験の合格者数あるいは修習終了した者の数はおよそ五倍近くに伸びているわけですが、判事補については増えていない。裁判官については増員していないということになります。
 今回の白表紙で事件の数はどうかといいますと、民事事件の第一審の新受事件ですが、平成十一年には十六万一千百三十八件、ところが平成二十一年には二十三万八千三百八十六件。事件数でいくと一・五倍ぐらいに伸びています事件数は一・五倍ぐらいに伸びているにもかかわらず、裁判官は増やさない。これはなぜなのかと。
 最高裁とその点の話をしますと、一つの理由としては事件数に応じて適正な数を確保すると、もう一つは裁判官にふさわしい人を確保したいと。この後者の裁判官にふさわしい人を確保したいというのは、要するに質を確保したいと、こういうことなんだろうと思うんです。
 質のことで申し上げれば、たしか昨年もどこかでこの議論をさせていただいたんですが、二回試験の不合格者数が増えています。かつて五百人のころは風邪さえ引かなければ大丈夫と言われた二回試験、その私の四十二期は一人も二回試験に落ちていないんですが、平成十九年の六十期は新旧合わせて百四十七人が不合格。平成二十年は新旧合わせて百四十六名、平成二十一年は九十八名、平成二十二年は百十八名。最高裁あるいは法務省は司法試験の合格者増に伴う質の低下の問題を正面からは認めようとしないんですが、この辺のデータ、数字を考えますと、やはり質の問題、これはもう少し真摯に向き合う必要があるのではないかなと、私はそう思っています。
 その点で、実は司法試験の合格者増に伴って、法曹養成のプロセスとして法科大学院が設立をされました。その法科大学院の問題も、やはり質の問題の際には検討しなければならないだろうと私は思っています。
 その法科大学院の教育の質の問題に関して、是非今日は議論をさせていただきたいのは教員のことです。文科省の専門職大学院設置基準、これによりますと、法科大学院、これらの文科省の省令等によりますと、法科大学院の教員についてはおよそ二割以上が実務経験を有する者であれば足りると、こういうことになっています。ですから、極端なことを言うと八割は学者でも構わない。つまりは、裁判所に行ったことがない人でも構わないということです。
 じゃ、残りのおおむね二割の実務家教員、これについても昨日ちょっと文科省と議論をさせていただいたんですが、その際伺ったのは、この実務家教員、二割の実務家教員は、司法試験に合格して司法修習を経て裁判官や弁護士や検事になった人たちだけには限りませんと。およそ何らかの法律あるいはその周辺の業務に携わっていた実務経験があれば、例えばですけれども、司法書士さんとか行政書士さんとか社会保険労務士さんであっても、その法科大学院が必要だと認めれば実務家教員になるということなんですね。
 そもそも法科大学院というのは、裁判官や弁護士や検察官を養成するプロセスとして設立された。法科大学院を経たら、司法制度改革審議会の最終意見書の中では、法科大学院修了者のおよそ七割、八割は司法試験に合格する、そういう教育水準を目指すんだと、こういうふうに位置付けられています。にもかかわらず、この実務家教員が二割であったら足りると。しかも、その二割も法曹三者に限らなくてもいいんだと。これは私は、法科大学院の在り方としてどうなのかと常々疑問に思っています。質の問題だけではなくて、あるいは司法試験の合格者の数の問題もあります。あるいは、給費制の問題について、今年の秋に先送りされましたけれども、これについても今年の秋には最終結論を出さなければなりません。
 非常に高い理想で司法制度改革がスタートをいたしました。これまで社会の片隅にあった司法というのを大きな存在にしたいと、法と正義が社会の隅々まで行き渡らせたいと、この理念は恐らく私も江田大臣も思いとしては共通なんだろうと思うんですが、法曹養成の在り方、これについては、私はこの辺りで一度立ち止まって、振り返って見直す必要があるのではないか。検察の在り方検討会議の提言の中でも、特捜部には振り返る勇気が必要だったというような一節がありましたけれども、法曹養成についてもまさにそれが当てはまるのではないかなというふうに思っています。
 それともう一点、是非この点については真摯に御議論いただきたいのは、去年の秋に貸与制か給費制かというときに、貸与制になったら金持ちの子供でしか弁護士になれなくなってしまうというふうなキャンペーンが日弁連を中心としてありました。金持ちの子供でないと弁護士になれない、それは別に弁護士に限らず、どのような職業だってそうだろうと思います。しかし、金持ちの子供でしか弁護士になれない最も大きな問題は、私は、司法試験に合格した後の司法修習生の給料が貸し与えられるものなのかくれるものなのかではなくて、むしろその前提、法科大学院の学費の問題。大学を卒業して、国立大学であればおよそ年間八十万円、私立大学であればおよそ百三十万円、原則三年間、この授業料を払うことができる家庭の子供でないとそもそも司法試験を受験することさえ認めない、この仕組みはやっぱり間違っている。この法科大学院を卒業しないと司法試験を受けさせない仕組みだとか、あるいは法科大学院の教員の八割は学者であっても構わないとか、ちょっと余りにもその法曹養成が大学教員の側の既得権益を擁護する形で私はねじ曲げられてしまったのではないかと。
 ですから、この機会に是非、副総理格でもある江田法務大臣の強いリーダーシップで、法務省と文科省の小さな議論じゃなくて、与党も野党ももちろん、国民的な大きな議論をもう一度するべきではないかと、私はそう考えています。
 ちょっと、この法曹養成の基本的な点について、大臣の御所見お伺いしたいと思います。

○国務大臣(江田五月君) 司法制度改革の議論の前夜のころのことを思い出すんですが、司法制度を改革したいと、日弁連が中心になりまして、あれは何年のことだったでしょうか、有楽町の脇のよみうりホールでシンポジウムをやったことがございました。司法制度改革というようなテーマに一体人が集まるのかなと思いながら私はパネリストの役目を果たしていたんですが、有楽町の改札からそのホールの入口まで行列でつながってしまったんですね。もう資料が足りなくて、入ることもできなくて大勢の人が帰っていった。だから、これは国民の皆さんが本当に当時の司法についていろんな意味で不満を持っておられたと思います。
 その議論の中で、弁護士さんはすばらしいんだと、こういう議論になるかと思ったら、そうじゃない。裁判所と検察官、あんまり検察官の議論は起きなかったんですが、弁護士と、この法曹三者全てが国民からいろいろ批判されているというのに直面をいたしました。
 そういう中で司法制度改革審議会ができて、いろんな議論をして、法曹養成についても議論をして、そして一つの理念、プロセスとしての法曹養成。それは、単に法律の専門的な知識、技術があるだけでなくて、やっぱり、例えばコミュニケーション能力であるとか、あるいはコンサルティング能力であるとか、あるいは実務的ないろんな、この実務的というのは判検弁の実務ももちろんありますが、それ以外にいろんな、単なる学問以外のことをしっかりと身に付けたそういう人をプロセスとして養成していこうということで、法科大学院というものをそういう法曹の養成の中心に据えてこの制度を立てた。そのときに私どもが考えた理念というもの、これは私は、今も生きているし、その理念をやはりゆるがせにするわけにはいかないと。この理念の達成のためには、これはかなり長いプロセス掛かっていくので、これは途中で、どうも理念に向かって進んだけれどもなかなか簡単にいかないから引き返そうということであってはいけないと思っております。
 しかし、そうではなくて、やっぱり理念を掲げても、その理念の実現の過程でいろんな困難がある。これは当たり前で、現に今、司法制度改革審議会の答申にあった、七、八割は通ること、あるいは三千人法曹を増やすこと、これがなかなかそうはいかないという現実に我々直面しているわけですから、これはやはり現実をしっかり見据え、これをまともに真正面から受け止めて、この現実をどう変えていくか、理念の実現のために現実をどう制度設計を調整し直していくかと、これをやらなきゃいけないことで。
 というわけで、国会におかれましても、昨年、例の貸与制に、既にもう貸与制に入っていた、制度的には貸与制に入っていたんですが、衆参の議論の中で給費制というのを一年延長するということになり、その際、これは衆議院の方ではありますが委員会の決議をいただいて、そして今政府の方でも法曹養成についてのフォーラムを立ち上げる準備を鋭意進めているところでございまして、そのフォーラムの中でいろんな議論をひとつさせていただきたいし、またフォーラムのプロセスの中で、これは政府だけでなくて、あるいは与党の皆さんだけでなくて、野党の皆さんからもいろんな御意見をいただくことがあれば大変幸いだと思っております。

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