政府公表資料等情報

衆院法務委員会平成23年12月06日より抜粋(下線は当サイトによる)

○城内実委員 国益と国民の生活を守る会の城内実でございます。
 まず、司法修習生の給与の問題について質問させていただきたいと思います。
 正直に申しますと、私はもともと貸与制でいいのではないかという立場にありました。しかし、ビギナーズ・ネットの皆さんを初めとする院内集会に参加をして生の声を聞いていくうちに、転向したんですよ。私は弁護士の資格はありませんけれども、そういった生の声を聞いているうちに、やはり弁護士を目指している方々、あるいは、もちろん裁判官あるいは検察官でもいいんですけれども、司法を目指している方々は、社会正義、あるいは弁護士さんですと人権の擁護、こういった非常に公共性というか社会性の高い仕事に従事するわけですから、私は、国費で給与を負担して何が問題なのかと
 ちなみに、貸与制賛成論者のいろいろな意見も調べてみたら、限りある財政資金を効率的に活用する必要がある、要するに、お金が足りないから国民の理解が得られないという、何か本末転倒な、そういう議論が展開されています。あるいは司法修習生が大幅増加したためとか。そんなのは初めからわかっているわけです。しかも、公務員じゃないからといいますけれども、私がいろいろ調べたら、準公務員的な、先ほど申しましたような公共性の高い仕事ですから、私は、貸与制というのは余りにもひどいんじゃないのかな、そういう感じがしたので、今は信念を持って、これは給費制を存続すべきだという立場に転向いたしました。そのことをまず申し上げたいと思います。
 さて、質問ですが、今般、政府から、経済的理由で修習資金の返還が困難な方々に返還猶予期間を設けつつも、貸与制に移行するという趣旨の改正案が出されました。現状では法曹界全体の改革が必要であると思いますし、その中で修習生の修習資金についても検討すべきという立法趣旨に私は賛同しつつも、給費制の存続という前提に立ってこうした抜本的な見直しがなされるべきである、そういうふうに考えております。
 そうした中、法曹の養成に関する制度の見直しを行う平成二十五年十月三十一日までの二年間は貸与制を停止し給費制を続けるという改正案の修正案が公明党の大口委員から提出されましたけれども、私としては、本修正案の趣旨に基本的に賛同する立場から、以下の質問をさせていただきたいと思います。
 まず第一に、司法修習生への修習資金制度というのは、先ほど述べたように、まさに法曹全体の今後にとって重要な問題だと思います。ぜひとも与野党がきちんと協議をして、全会一致で決めるべき法案であると私は思いますが、この点について、提出者の大口委員、そして引き続いて大臣からの答弁、見解をいただきたいと思います。

○大口善徳委員 ただいま城内議員から力強い信念に根差した御発言をいただきまして、ありがとうございます。
 私ども公明党は、一つは、やはり法曹養成制度全体をしっかり議論しないと、今、法曹養成が悪循環に陥っている、このままいきますと本当に司法を担っている法曹の人的基盤自体が崩壊してしまう、そういう危機感に立って、今回、しっかりと法律に基づく合議制の機関を設けて、そして国家戦略の視点からも、全体観に立ってこれは議論すべきだこのことにつきましては、これはただ単に私ども公明党だけではなくて、自民党さんももちろんでございますけれども、民主党も、各党異論はないと思うんですね。ですから、このことについては私どもは合意はできる、このように思っております。
 ただ、今のこの貸与制を維持するか、私どものように、貸与制を停止して給費制でやっていく、そうしないと、非常に法曹の人口が急減しておりますので、これに追い打ちをかけるようにさらに急減をして人的基盤を崩壊させるようなことは、我々は納得できない。この点がなかなか、今民主党さんの中でもやはり給費制を維持すべきだという、今、辻先生が大きくうなずいておられますけれども、そういう方はたくさんいらっしゃるんですよ。
 ですから、そういう点では、しっかり協議をしていけば合意できるんじゃないかという期待もあるわけでありますけれども、なかなか、政府ということになりますと、財務省がにらみをきかせております。財務省のそういう財政的制約というようなことじゃなくて、本当にこの国の将来を考えるときにどうするんだ、国の人材を育成するということについてやはりきちっとお金を使うということ、これも大事なことじゃないか、こう思っておりまして、協議して合意できるものであれば、それはさせていただきたいなとは思っております。

○城内委員 ありがとうございました。
 本当に、財務省の論理ではなくて、まさにこういうところに政治主導をしていただきたいと思います。
 次に、大臣ですけれども、死刑制度については大臣は何か独自のお考えを持っているようですが、まさにこの司法修習生の問題についてこそ大臣にぜひ政治主導を発揮していただきたいと思いますが、大臣、どうですか。

○平岡国務大臣 今回の法案につきましては、これはちょっと経緯がある話ですね。
 昨年の十一月にこの法務委員会で決議をしていただいた事項、二つ項目があったわけですけれども、一つはこの給費制の問題、そしてもう一つは法曹養成のあり方全体の問題、これを議論しなさいということでございまして、それに基づいてフォーラムというのをつくって、そのフォーラムが給費制のあり方についての考え方を第一次取りまとめということで出されたということでございます。それを踏まえて今回出させていただいているわけです。
 ただ、その議論の過程の中で、やはり法曹全体の問題をしっかりと議論しなければいけないんだということについては、私もそう思います。だからこそ、連携法の中で二十五年の四月から検討を開始しなさいというふうになっていることについても、それをにらみながら、今議論しているフォーラムにおいてしっかりと議論をして、二十五年の四月、法律で定められている期限が来たならば、できるだけ早く結論が出るようにしていきたい、そういう思いで今我々としては進めているということでございます。

○城内委員 大臣、フォーラム、フォーラムとおっしゃいますけれども、ではフォーラムの議論がすべて正しいかというと、そうじゃないと思いますね。まさに財務省の論理に引っ張られている感じもします。国民の理解を得られないと言いますけれども、私も一国民ですけれども、私のように国民がまさに修習生の実態を理解したら、絶対理解を得られると思います。そういう努力もせずに、何か国民の理解を得られないから貸与制にするのだというような論理こそが私は破綻していると思います
 次の質問ですが、本年、二千六十三名の方が司法試験に合格されました。しかし、二千一名しか司法研修所に進んでいないと伺っております。つまり、六十二名の方は何らかの理由で司法修習を辞退したということですが、これは過去最悪の数字のようであります。中には、これはビギナーズ・ネットの方ですけれども、明らかに経済的な理由から辞退した方がいらっしゃるんですね。
 このような現状を大臣はどうお考えでしょうか

○平岡国務大臣 実は、六十二名の方が辞退されたという点については、今回初めてこんな事態ということではなくて、昨年も五十二人の方が辞退されている、その前も二十二人の方が辞退されているというようなことで、辞退されている方はおられるわけであります。
 その理由は、今回委員が御指摘のように経済的な理由という方もおられるかもしれませんし、あるいは、ほかの道に行く、これは永遠ということではなくて、とりあえず行くという方もおられるんじゃないかなというふうに思います。先ほど言いましたけれども私もそうですし、棚橋さんはいませんけれども、棚橋さんも多分そういう人だったんだろうというふうに思います。
 そういう意味では、先ほど言いましたように、この六十二人の方が一体どういう状況でこうなっているのかということについては、もう少し調べてみないと結論的には言えないんじゃないかなとは思います。

○城内委員 いや、六十二名が全員経済的な理由でないにしろ、経済的な理由で辞退した方がいらっしゃるんですよ。だから、やはりそういった点をきちっと踏まえて御答弁いただきたいなと思います。
 次の質問に移らせていただきますが、先ほど漆原委員の方からも御指摘ありましたけれども、海外における状況についてお聞きしたいと思います。
 私は十年ドイツに滞在いたしましたが、ドイツでは給費制に類似した制度が今でもありますし、お隣の韓国でも給費制だというふうに伺っております。私は、例えばドイツについては特に学ぶべき点が多いんじゃないかと思いますが、大臣はその点を参考にしないんでしょうか。この点についてお答えいただきたいと思います。

○平岡国務大臣 我々の方でも調査をしてきているわけでありますけれども、我が国のように、裁判官、検察官、弁護士になる資格を取得するための統一的な修習制度を設けている国は、承知している限りではドイツのみであります。
 ドイツでは、各州によって内容は異なっているようでありますけれども、給費制が採用されているということではあるようですけれども、そこでは法科大学院制度は設けていないという点が我が国と異なっているそれから韓国は、先ほど大口委員の方からもお話がありましたように、平成二十四年から司法修習制度が廃止されることになったということなので、この給費制の問題についてもなくなってきているというふうに承知をしているところでございます。

○城内委員 いずれにしましても、民主党の中にも給費制存続を求める声が非常に大きいというふうに伺っております。給費制存続に向けて大いにかじを切っていただきたいと思います。
 また、受験の機会三回で資格を喪失するというのも、私はこれは職業選択の自由に反するんじゃないかなと。例えば、若いころ二回、三回チャレンジしたけれども、また七十代になってもう一度チャレンジしようという生涯学習の観点からも、こんな三回でおしまいなんというのは、私はこれは人権侵害じゃないかと思います。こういった点についても、しっかりよく議論していただいて、そんな機械的なことはやめていただきたいなと思います。

 

参院法務委員会平成24年2月28日より抜粋(下線は当サイトによる)

○丸山和也君 自民党の丸山和也です。
 たった二十分しかありませんので、つまらないといえばつまらない質問になりそうなところを何とか頑張ってやりたいと思っていますが、小川法務大臣は私とくしくも弁護士、司法研修所同期ということで、片や法務大臣、片や無冠の法務委員ということで気持ちよく質問できるので、非常にこの機会を有り難く思っております。
 ところで、まず裁判官、検察官に適用される初任給調整という手当ということについて簡単にお聞きしたいと思うんですけれども、これは、初任給で月額八・七八万円も上乗せされているという、この趣旨は、そもそも法曹三者の中で弁護士等の所得とも比較した上で、裁判官、検察官、低くあってはならないというようなところから上乗せされた理由かとも聞いているんですが、そのとおりなんですか。そうだとすれば、その根拠の妥当性ということについてお聞きしたいと思います。これはどなたでも結構ですけれども、大臣、じゃ。

○国務大臣(小川敏夫君) やはり司法修習を経てそれぞれが裁判官、検察官、弁護士と法曹の道を歩むわけでございますが、弁護士の場合に、修習を終えた直後の初年、一年目の弁護士の収入水準、所得水準というものを勘案しますと、裁判官、検察官の初任給は低いと。
 最近の調査ですと、大体旧司法修習終了一年目の弁護士の年収が七百八十万円、しかし、検事二十号、裁判官も初任は同じでございますが、大体およそ五百七十万円ということで、二百十万円程度の差があるわけでございます。裁判官、検察官、給料だけで進路を決めるということはないんでありましょうけれども、やはりいい人材を裁判官、検察官になっていただくためには、やはり弁護士のその一年目の所得に余り懸け離れているということがないように調整して、初任給を加算して、いい人材をしっかりと裁判官、検察官になっていただきたいと、このような趣旨であると考えております。

○丸山和也君 そのような趣旨のようなんですけれども、その趣旨がおかしくないかということで私は質問をさせていただいているんですけれども。
 何も法曹三者といっても仕事は全く違いますし、それから将来に関しても、かつては弁護士というのはいわゆる自由業ですよね。大臣が一つの事件で七千八百万円ですか、所得される方もあれば、いや、そうじゃなくて、いわゆる軒弁と言われる、最近では仕事に就けない人が三割もいるとか。それから、給料は要らないから事務所だけ貸してくれという人もおられるし、しかも、最近では弁護士になっても食えないからロースクールへ行くのをやめようかというような、時代は大きく激変していますんですね。
 しかも、元々違う職業ですよ。違うというか、やることが、法曹三者と言いますけれども、実際は生活実態は全然違う。それをあえて横並びにするという発想自身が既にもうやっぱり時代からふさわしくないんじゃないかと思うんですが、いまだにこれを見直そうとしていないというところにやや問題があるんじゃないかと思うんですが、その点について簡潔に、どう思われますか、大臣。

○国務大臣(小川敏夫君) やはり裁判官、検察官にいい人材が来ていただきたいと、その必要性がまだ十分あるのかなと思っております。

○丸山和也君 その理由だけで上乗せをしていくということについては是非見直していただきたいということを言って、私のこの件に関する質問は終わります。

 

衆院予算委員会第三分科会平成24年03月05日より抜粋(下線は当サイトによる)

○渡辺義彦分科員 新党きづなの渡辺義彦でございます。
 質問の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。
 我が党は法務委員がおりませんので、今国会での基本的な議論になりそうなそういうテーマを、きょうは大臣に質問をさせていただきます。
 まず最初に、司法制度改革でございます。
 法曹養成制度、日本版ロースクールということで平成十六年から施行されておるわけでございますが、多くの課題を今指摘されております。新制度に移行してから志願者が減ったぞ、法曹人口もふえてないやないか、にもかかわらず、相変わらず弁護士の先生方、就職難もあるやないかというようなこととか、教員とか教育の質が確保できていないんじゃないかな、そういったことも耳にしております。
 そこで、まず最初にお伺いさせていただきます。
 そもそも、この新制度の理念でありますとか目的というもの、法曹人口だけをふやすということではなかったと思うんですけれども、その辺を簡潔に大臣からお聞きしたいと思います。

○小川敏夫国務大臣 司法制度改革で法曹養成制度に取り組むその基本は、私は、国民に利用しやすい司法制度というものがあったのではないかと思います。
 そのために、法曹というものを国民が利用しやすくなるように、広く、幅広く、また地域あるいは階層に偏りなく出ていただいて、多くの国民の皆さんから利用しやすい法曹になっていただく、このような観点が基本の思想ではなかったかと思っております。

○渡辺(義)分科員 おっしゃるとおりだと思います。
 ただ、冒頭申し上げましたとおり、なかなかその期待に応えられていない。その期待に応えられていないという部分、何が最初目指したものから達成されなかったのか。また、現状として予想に反した結果、期待外れの原因は一体何なんだろうというところを大臣からお聞きしたいこと、その問題点と今後に向けた具体的な改善策があれば、そのこともお教えいただけたらと思います。

○小川国務大臣 私は、法曹養成制度で一番の変更点は、やはり過去、司法試験という一発試験の選考であったというものが、ロースクールという、二年の教育とトレーニングを経た上での法曹の選抜というふうに変わりました。このように、点での評価から長い期間を通しての評価ということに変わったことによって、幅広い豊かな法曹が育ってもらえるのではないか、このように期待したわけでございます。
 私は、この制度の理念そのもの、これはまだ、ロースクール制度ができて法曹が誕生し始めたばかりでございますので、その新しい制度で育った法曹がどういう評価を受けるかということによってこの制度の評価は受けるものだと思っておりますが、ロースクール制度によって育った法曹は、私は、そうした理念に沿った法曹が育っている分野もあると思いますので、この制度そのものが失敗したというふうには思っておりません
 そうした幅広い豊かな人材が法曹に入りました。これまでですと、法学部出身者しか法曹になる道が事実上なかったといいますか、困難であったものが、幅広い社会経験を経た人が法曹になって、これから活躍していただけるのかなと思いますので、まだ失敗したというよりも、その面では成功している、いい評価をいただけるものだと私は思っております。
 ただ、実際、ロースクールの現状を見ますと、制度の理念におきましては、ロースクールを卒業すれば、修了すれば、七割から七割五分ぐらいの方が法曹になれて、そして法曹人口も三千人という数を目指して、その三千人も、司法の分野だけでなくて、企業、経済界とか地方自治とか、社会のあらゆる分野において法曹が活躍していただいて、その分野で幅広く法の精神というものを社会に浸透させていこうという制度だと思いますが、この分野におきましては、残念ながら、理念の三千人には行っておりません。三千人を試験に受からせないのではなくて、どうも、そうした法曹の資格を与えるにふさわしい実力を備えた人が残念ながら千五百人程度にしかならないという現状からしますと、ロースクールの教育が、内容が、本来の制度を設計したときの理念に合っていないという現状ではないか。
 それから、数がまだ千五百人しかなっていないのに、千五百人が例えば弁護士になった後に就職先が決まらないといったような、法曹の過剰感が出ている。これはやはり、法曹を司法だけでなくて幅広い分野にといった、分野のその理念が現実化されていない、実現化されていないということが大きな原因だというふうに思っております。
 したがって、こうした当初の理念とは離れた実態があるということは大変深刻に考えておりますので、これを改善しまして、いい法曹をしっかりと育てて、社会の幅広い分野で活躍していただいて、国民の利便性に沿うような方向にしたい。このように、一般的には、答弁でございますが、最大限努力したいというふうに思っております。

○渡辺(義)分科員 お言葉ではございますが、幅広い人材、分野、社会人等からもたくさんの方が育てばということでございますが、現実には、社会人の修習生といいますか、そういう方の年々少なくなっているという現実もございますし、その辺の部分においては、今の大臣の御認識より、私はもう少し厳しいんじゃないかなという認識を持っております。
 関係者の、学校に行かれた生徒さんでありますとか授業を受け持っておられる先生方のヒアリングをさせていただきますと、どうも、先ほども申しましたように、教育の質、指導力、力量がない方がお教えになっておられるんじゃないかと。ですから、三千人目指したけれども千五百人というのは、指導する体制に大変問題もあるんじゃないかなと私は認識もしております。
 学生さんいわく、司法試験も受けたこともない方がお教えになったりとか、教科書を読むだけであるとか、そういう実態もあるやに聞いておりますので、この辺の部分についてはもっともっと踏み込んでいってやっていただきたいなと思いますし、資格取得のために本試験に向けた基本的な補習はしてはだめですよと。監督しているのが文科省ということですから、私は、何で文科省なのかなと。学校ですから文科省の所轄なんでしょうけれども、受験指導はするな、けれども合格率は上げろと。ちょっと相矛盾した文科省さんの指導ぶりでございますので、その辺は、やはり法に携わるといいますか、法をつかさどる省庁でございますので、もっともっと法務省がイニシアチブをとってこの問題には取り組んでいただいた方が、私は、期待に外れている部分を取り返すなら、ぜひとも法務省が頑張っていただかないかぬのじゃないかな、そう思っております。
 制度全体の見直しという部分で、中央教育審議会でありますとか文科省の高等教育局等々も、出てくる書面は、目的、目標、ノルマを達成しないとその法科大学に対して補助金でありますとかそういうものをカットしますよとただお尻をたたくだけで、もっともっと内容の部分、なぜ達成できないのか、そういうところには取り組めていないんじゃないかなと。
 重ねて重ねて、今は文科省の方はおられませんので、いたら何か言いたいこともございますけれども、そういう部分におきましては、何度も申しますが、法務省がイニシアチブをとるということでいっていただきたいなと思います。
 金銭的なペナルティーの話もさせていただきましたけれども、学校に対するそういう補助金云々のことよりも、生徒さん、修習生に対する給費の制度であり、一年延長されましたけれども、その制度はどうも続けることはしないというような結論が出されております
 私も民主党時代に法曹養成制度検討PTにも出させていただいて、最終意見取りまとめでも、多数決では、抜本的な見直しが行われるまでは存続させた方がいいんじゃないかという意見が多数でありました。また、PTの座長の試案にも、その意向を酌んで書類を上げておるんですけれども、当時の大臣も、いや、それはいかぬな、不公平であるんじゃないかなというような御意見でこういうことになったわけであります。
 現状、志願者が減少している中にも、経済的に苦しい人には大変酷な制度といいますか、改正でありますので、その辺も踏まえて、副大臣として小川大臣もこの議論には参加されておったわけでありますけれども、この給費制と貸与制については、大臣はどのようにお考えになっておられますか

○小川国務大臣 まず一点、最近の司法試験合格者が千五百人程度と申し上げましたが、二千人程度と修正させてください。
 この給費制と貸与制ですが、私自身も、振り返れば四十年前に、この給費制ということで、その恩恵をいただいたといいますか、そうした温かい配慮の中でいわば法曹に育てていただいたわけでございまして、給費を受けている身からすれば大変ありがたい制度でありますし、また、そのことによって、公に育てていただいたんだから公に奉仕しよう、こうした気持ちも芽生えてくる面もございますので、いい制度であったというふうには私は理解しております。
 ただ、昨今の厳しい我が国の財政事情の中で、この司法、法務の分野におきまして、やはり厳しい財政の中の予算をどういうふうに使うかというときに、国民の利便性を考えれば、よりそちらに回してしかるべきケースもあるのではないかと。
 今回の司法制度改革の中では、法律扶助制度、あるいは今、法テラス、これが大変に国民の皆様から広く知られて利用もふえているということで、非常によく機能して発展しておるわけでございますが、この法テラスを拡充する際の予算をどうするか、財源をどうするかというような議論もございました。そうした司法、法務の財政の中で、予算の使い道の中で、給費制の維持というものを考えたときに、法テラスの方のそうした国民の利便性に予算を使う、財源を使うということがやはり優先しているのではないかと。
 それから、修習生という個々の事情を見てみますと、修習を終えれば、判事、検事、弁護士の法曹に進むわけでございまして、修習を終えた後は経済的には特に困窮するということがない、安定した収入が得られるということを考えますと、修習しているときにまさに無給であっては困難でしょうから、修習しているときに生活を支える支援を与えればいいのではないかと。
 給費制も貸与制も、そうした意味で、修習をしているときに生活を支える給付をするということは同じでございます。ただ、給費制はもらい切り、貸与制になりますと、これを将来返すということであるわけでございますが、その苦しい、収入がないときの修習時代を経済的に支えるという観点からすれば、これは貸与制であってもその機能は果たすわけでございます。そして、法曹になった後、返済能力が十分にあると一般的には考えられますので、それはやはりお返しいただいてしかるべきではないか、そして、そうした財源を国民の利便のために、法テラス等のそうした優先度が高い方向に回していく、これもやむを得ないのではないかというふうに思っております。
 私は、財政問題がなければ、どんどんこの予算が膨らむのであれば、給費制というものは維持したいと個人的には思っておりますが、やはり厳しい状況の中で、優先度、さまざまな状況を考えますと、この貸与制に移行したということは、やむを得ない措置であったかというふうに考えております。

○渡辺(義)分科員 ありがとうございます。
 安定した収入の立場になるから云々ということ、それはなってからのことではありますけれども、やはり若い方が司法の道を選んで、なりたい職業を、目指したいことで社会に貢献したいという、この職を選ぶときに制約されてしまう。経済的に苦しい方は特にそうでしょう。そういう中で、新制度が目指した、幅広く、また多くの方を司法の道へという理念からいきますと、やはりこれはちょっと選択肢を狭めているんじゃないかなという気が私はいたします。

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