政府公表資料等情報

滝実法務大臣閣議後記者会見平成24年8月28日より抜粋

法曹養成制度に関する質疑について

【記者】
 本日,第1回法曹養成制度検討会議が開催されますが,どのような議論を期待されるか改めてお聞かせください。

【大臣】
 これまでの法曹の養成に関するフォーラムで取りまとめをしてきて,いろいろな議論をしてきました。今回それを法曹養成制度関係閣僚会議の下での法曹養成制度検討会議という格好で位置付けるわけですから,今までにない幅広い意見をこの検討会議で出してもらいたいという期待を持っております。

【記者】
 今日から始まる検討会議に付される議論というのは,元々の司法制度改革の理念を根底において議論してもらいたいということでしょうか。

【大臣】
 当然のことと思います。当初の理念というものは,現実にどうだったかというこれまでの推移を踏まえた上で,フォーラムという格好で議論してまいりましたけれども,新たに4人の方を加えておりますので,もう少し幅広い意見がその中に出てくればいいなという期待を持っております。

【記者】
 今までにない幅広い意見とおっしゃいましたが,検討会議のメンバーを見ると,基本的にはほとんど法曹の養成に関するフォーラムのメンバーで構成されています。また,一部は違いますけれどメンバー的にも,基本的には法科大学院の存続ありきのようなお考えの方々のようですが,そうした中で改革の根本的な見直しの議論ということができるとお考えでしょうか。

【大臣】
 新たな4人が加わることによって,議論が別の展開をみせることが期待できるわけです。例えば医学部のプロフェッサーに入っていただいておりますが,そういった専門家を育成する立場からの意見というものも一つの期待感としてあるわけですし,また介護施設関係の経験者には,その観点から,これからの高齢化社会を迎えて介護の関係から法曹に対してどのような期待感を持っておられるのかとか,そういった今までにない分野からの意見というものを一つの問題意識として検討の幅を広げるということを期待しているわけです。

【記者】
 法曹人口3,000人という目標を抑えようということは,検討会議の大前提としてあるのでしょうか。

【大臣】
 直ちに3,000人という目標を下げるかどうかというのは,検討会議の結論がどうなるかということもあるでしょうけれども,やはり社会全体が法曹をどうやって利用していくか,受け入れていくかという関連がありますので,予断を持ってどうするかというのは今はなかなか言いにくいと思います。元々,3,000人というのは,フランスにおける法曹の数の割合を基にしてみるとそんなものかなというところから出発したものと聞いておりますけれども,フランスはフランスの社会の中でどういうふうに法曹が役割を担ってきたかということでしょうから,日本もこれから法曹の活躍する部分としてどういうようなことが期待されているかということも考えながら,数値をめぐっての議論がさらに深まっていけばいいと思います。



滝実法務大臣閣議後記者会見平成24年9月19日(水)より抜粋

司法試験の結果に関する質疑について

【記者】
 先週,司法試験の合格発表がありました。合格率はだいたい昨年並みですが,予備試験を通った受験者の合格率が68パーセントという結果だったわけですが,大臣はどう受け止めていらっしゃいますか。

【大臣】
 以前から予備試験のことについては,大変関心を寄せていただいておりました。予備試験には,本試験に向けて猛烈に勉強する人が集まっているわけですから,それぐらいの水準にはなるであろうということは予測しておりましたけれど,かなりの高い合格率であるということは改めて認識をしなければいけないと思います。法科大学院は,予備校的な形になってはいけないというのが最初からの法科大学院の基本方針ですので,少し余裕を持った法曹教育ということが,予備試験合格者との差に表れていると言えないこともないと思います。どちらが良いということは,もう少し検証してみないと分かりませんから,これからの法曹教育の在り方についての検討の中でも議論されていく問題であると思います。



平成24年9月7日平野博文文部科学大臣記者会見より抜粋(下線は当サイトによる)

大臣)
 では私の方から冒頭一つ御報告します。法科大学院についての公的支援の更なる見直しをしようと、こういうことにつきまして、特に我が国の法曹養成制度を取り巻く厳しい状況というのは皆様方からも御指摘・御案内のとおりでございますが、深刻な課題を抱えている法科大学院の自主的・自律的な組織見直しを更に促進をさせるということで公的支援の更なる見直しを行うと、こういうことで粗々の内容が決まりましたので御報告を申し上げたいと思います。今回実施しました見直しは、現行の司法試験の合格率を勘案する及び競争倍率という指標に加えて、新たに入学定員の充足率を指標に追加をしました。この三つの指標をベースにして、複数の指標に該当した場合に公的支援の見直しの対象とするということ、あるいは単独でこの指標のみ特に深刻な課題を抱えている場合についても公的支援の見直しも行う、こういうふうに致しました。なお入学定員の充足率の指標を追加致しましたので、競争倍率の指標が軽視されることのないように、競争倍率の確保を促すルールも設ける、こういうことでもございます。今申し上げました、この三つの指標を平成26年度の予算から適用をするということでやりたいと思っております。具体的には後ほど事務当局の方から説明を致したいと思っております。本日申し上げました、公的支援の更なる見直しをはじめ、法科大学院教育の更なる改善に向けた具体的な方策については本年7月に発表してございますけれども、積極的に取り組んでまいりたいと、こういうことでございます。以上です。

記者)
 法科大学院支援の見直しですけれど、この補助金に関してはかなり厳しくするということですが、一方で、そのより良い取組を促すような形で支援するような方策というのを、教育の中でどうするかというのをもう少し具体的に。

大臣)
 これはですね、当然これ文科省の大学院の問題と、もう一つは法務省との関わりもございますので、司法制度改革も含めて関係部署としっかり連携をすると、本来の主旨でありますところにより近づけなければならないというふうに思っております。どれだけの部分になるかという、厳しい環境であるということを、先ほど公的支援の見直しということを言いましたが、大学そのものうんぬんということよりも、よりそういう現実にさらされているんだということを大学自身も、また関係者もしっかりそれを認識してもらうことが大事であろうと思っていまして、粗々これまた具体的なところについては御報告申し上げると思いますが、この指標をはめてまいりますと、大体20校から24、25校になるのかなというふうに私は大体予想は致します。具体的には事務方から説明させます。

記者)
 その法科大学院のところですけれども、自主的・自律的な組織の見直しということで、やはり努力をしないところには厳しい対応というか、去ってもらうということも含めてということでお考えでよろしいでしょうか

大臣)
 結構です。やっぱり自立してもらう、こういうことで改善を促すというのが一番の主旨ですから、そういう視点で理解をいただければ結構かと思います。



平成24年9月13日高井美穂文部科学副大臣記者会見より抜粋

記者)
 2つ質問させていただきます。まず1点目なんですが、一昨日、新司法試験の合格者が発表されまして、合格者数が2,012人と過去最多だったと。ただ合格率については24パーセント台にとどまって、当初の新司法試験始まってからの構想である7割から8割とは大きな隔たりがあったという現状がありましたけど、一方で、今回から動き始めた予備試験の受験者たちはおよそ7割ぐらい合格しているという、法科大学院に行かなくても合格率が高いというような状況が出てきたわけでありますけれど、その点に対する受け止めと今後の対策についてどのようにお考えでしょうか

副大臣)
 御指摘のとおり、合格状況を見ますと、昨年よりも1.6ポイント上昇したとはいえ、まだいろいろと合格率が厳しい、低いところ、合格者が極めて少ないところ等も法科大学院は出てきておりまして、依然として難しい、厳しい状況が続いているという認識です。実行プランも出しましたけれど、改めて更なる教育の改善・充実については、こうした法科大学院教育改善実行プランというものに基づいてしっかり取り組んでいこうと思っています。
 公的支援の見直しから、その改善策の実施、また個別のいろんな相談等に関しましては、今も随時やっているところでありますが、予備試験の件は、本年度初めて予備試験を経て司法試験に合格したという方が出てきたということであります。この予備試験の合格者の合格率がいずれの法科大学院の修了生と比較しても一番高いという結果でありますけれど、これはしっかり分析をしなくてはいけないというふうに思っています。
 今回その司法試験の合格率が振るわないと言われた、その未修者に対する教育の充実とか、法科大学院の教育自体の更なる改善・充実はもちろん当然のごとく進めていくわけでありますが、予備試験がそもそも経済的な事情とかその他の事情によって法科大学院に行けないという方々のために、ある種開かれた制度であるというふうに作ったものでありますが、この本来の趣旨に合った方が受けているのか、本来の趣旨を踏まえた上で運用がされているのかどうか、しっかりちょっと検証しなくてはならないというふうに改めて感じているところであります。
 つまり、今回、法科大学院の在学中の学生さんも受けているということもあったり、大学学部に在籍中の方が受けているということもありますので、そもそもその経済的事情によって行けない方であったり、何か他の事情でという方のためのものに本当になっているのかどうか、ちょっと属性の分析といいますか、受けた方々の背景分析をしっかりした上で、議論を重ねたいと思っています。
 いずれにしても、法曹養成制度関係、閣僚会議の下に、こないだから法曹養成制度検討会議というものが立ち上がりまして、今、議論を重ねている最中で、正にこの司法制度改革におけるそのプロセスとしての法曹養成の理念というものを改めて踏まえた上で、この予備試験の在り方を含めた法曹養成制度全体について、引き続き関係の方々と議論をしていかなければならないというふうに改めて思っているところです。

記者)
 その議論をした結果、今、その大学生であったり大学院生が受けているという現状があるようなんですが、実際に法科大学院卒業前、そういうところに在籍している人達に関しては、受けるのを禁止するというような方向も有り得るということですか

副大臣)
 それも含めて今度検討会議でしっかり議論していかなければならないと思っています。党の方からも予備試験の枠をしっかり増やすようにというお話も提言として上げられましたけれど、そもそもやはり法曹養成制度が目指してきた、この一試験だけをくぐり抜けて、一部の試験的に優秀な方だけが法曹になるという制度から、やっぱりプロセスとしていろんな意味で経験やコミュニケーション能力や、多角的な視野とか、そういうものを培いながら、プロセスとして法曹家を育てようというものが趣旨でありましたから、ある種予備試験の穴を、予備試験で受けられる人を増やしていくということは、法曹養成課程にもそうした今までの議論の積み重ねをある種否定する方向になっていくようになってもいけませんし法科大学院というものが、やっぱり卒業生の中にはすごくいい人材がどんどんこれから輩出されていくんではないかと思います。司法試験合格者の中で。だから、そうした社会に出て活躍するようになった法科大学院を経ての司法試験合格者で活躍している方々の意見や、また予備試験の在り方等はやっぱりちょっと多角的な視点からしっかり議論しなければならないと思いますので、まださっきおっしゃったような話は全く、それは今すぐどうこう言うふうに考えているわけではございません

記者)
 先ほどの司法試験の予備試験組が好成績残されたということですが、その予備試験の本来の趣旨とは違うような利用のされ方をしているんじゃないかという話ですけど、副大臣御自身は、例えば法科大学院在学中の学生が予備試験を受けるということについては望ましくないとお考えですか

副大臣)
 個人的には、やっぱり趣旨として見れば、試験っていうのはある種特殊な能力の部分もあると思います。極めて集中的に勉強して記憶力が抜群にいいとか、そういう特殊能力、それも一つの素晴らしい能力ではあるんですが、それで通ることもできるという卓越した記憶力が優れた方もおられますので、特に今回の予備試験で若い方が多いようですので、平均するとその部分はあるのかなと思って、この受けた属性を今のところ判る段階で見ている限り、そういうふうに感じました。
 なぜこんな大改革をしたのか、なぜ法曹養成をプロセスでやっていくべきなのかということに立ち返って考えてみれば、そもそもその予備試験を設けるべきであるかどうかということも、かつては議論されてきたはずで、なぜ設けることになったかといえば、どうしても法科大学院に行けない人もいるだろうと、その人のために門戸を開かれたものにしなくてはならないという趣旨だったと思います。だから、それからすると本当に経済的に苦しいけれども何とか弁護士になりたいとか、年齢的にかなり上になっていて、2年間もしくは3年以上経験を積んでから法曹になるには残された時間が短いとか、いろんなそういう人のためにそもそも開かれたものであったはずではないかという思いが私もありますので、あくまでも個人的な見解ということで言えば、特に法科大学院在学の方が予備試験を受けて、例えば途中で受かったから残りはもう授業受けなくて、司法試験をすぐ受けるということになってはちょっと本末転倒になってしまうのではないかなということは心配しています

記者)
 今の関連で、先ほど調査をされると、どういう方が受けているのかということですけれど、それは具体的には受けた人、予備試験で通って司法試験を受けた受験生についてアンケートをするということですか

副大臣)
 多分、年齢とかどういう属性ですかっていうのは、多分試験を受ける時に書くんですよね。

文科省)
 事務方から御説明致します。予備試験はそもそも法務省の所管の事業でございますので、私共は法務省から出てきたデータに基づいて、検討会議で今後議論をなされるかと思っておりますが、その際法務省から出てきたデータを分析する、もしくはその議論の中でそういったものを求められるということはあろうかと思っております。そういった中での検討をされてくることだと思っております。



滝実法務大臣閣議後記者会見平成24年11月9日(金)より抜粋

司法試験予備試験の結果に関する質疑について

【記者】
 昨日,司法試験の予備試験の結果の発表がありまして,現役の大学生と法科大学院生が合格者のかなり多くを占めていました。更には,例外ルールというか,法科大学院修了でない抜け道として受験されたという懸念が強まっています。法曹養成検討会議でもこれは議題に挙がると思うのですが,大臣はこの現状をどう御覧になりますか。

【大臣】
 それが良いとか悪いとかという判断は保留して申し上げるならば,法科大学院の現役の学生が,この予備試験に挑戦したということは理解できることだと思います。法科大学院というのは,司法試験の受験のための予備校ではないということを一つの旗印にして出発したわけですので,法科大学院の授業の中では,司法試験というものがどんなものかということばかりに真正面から取り組むのではなく,法律の専門性を高めていくということを一つの使命として持っているわけです。現役の法科大学院の学生が予備試験に挑戦して,まあ腕試しでやってみようかということは,それは理解できることだと思います。ただ,法科大学院の修了者も予備試験を受けていますけれど,残念ながらそれほどはかばかしい成績にはなっていないように数字の上では見られるものですから,そういうことを考えると,この予備試験というものの存在というのは,微妙なところにあるのかなという感想を持たせていただいております。民主党の中での議論としては,予備試験のレベルが高いのではないかと,少なくとも法科大学院の修了者がスムーズに通るような程度の難易度でいいのではないかという意見もあったわけです。その辺の判断は,試験委員が十分にそういう意見も踏まえた上で,出題もし,採点もしているはずですし,そういう意見があるというのは承知をいたしております。予備試験が予備試験としての使命を果たすという観点から,現状をどのように評価をしていくかについては,これから政府の検討会議である法曹養成検討会議でも取り上げていくことにはなるのではないかと思います。

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