政府公表資料等情報

谷垣法相閣議後記者会見平成25年2月22日(金)より抜粋(下線は当サイトによる)

【冒頭大臣発言】
 閣議の後,安倍政権となってからは初めてとなります第二回法曹養成制度関係閣僚会議が開かれました。本日の関係閣僚会議では,法務省から,これまでの検討会議における検討の状況を報告した上で,法曹の養成に関する制度の在り方について,引き続き法曹養成制度検討会議において検討を行うということを確認しました。法曹養成制度について,関係各省一丸となって,早急にその改善に取り組まなければなりませんので,私から関係各省に最大限の協力をお願いしました。

法曹養成制度に関する質疑について

【記者】
 法曹養成制度の関係閣僚会議で,これまでの検討状況等の報告があり,更に議論を継続していくというお話だったのですが,大臣として特に注目している点や,更に深く検討を進めてほしいポイントはございますか

【大臣】
 今回は,検討会議で論点を一巡したということと,それからこの検討会議は,民主党政権の下で始まったわけですけれども,政権交代があったので,ここで一度,今の状況をきちんと踏まえて議論を進めていこうということで閣僚会議を開きました。今日の会議では,いろいろな御意見が出まして,司法試験合格者の人数についての議論がありましたし,数の問題も含めて,議論を深めるようにという話もありました。私もそのとおりではないかと思います。

【記者】
 そもそも,政府の方針として3,000人の司法試験合格者を目標とするということが2000年代初頭にあり,現在の合格者は2,000人強というのが現状です。どれぐらいの人数が適当とお考えでしょうか。現状の2,000人というのが多いとお考えか,少ないとお考えかお聞かせください。

【大臣】
 そこについては,もう少し議論を整理していただかなくてはいけないと思っています。いろいろな議論があるところであり,今,検討をお願いしているところですので,私としてはあまり軽々にものを言うのは控えたいと思っています。

【記者】
 合格者数とは別に,合格率が低い地方の大学が,今,70以上あると言われています。それらの大学の今後の存続については,今日の議論では出たのでしょうか。

【大臣】
 今日の議論では出ておりません。

 

下村博文文部科学大臣記者会見録(平成25年2月22日)より抜粋(下線は当サイトによる)

記者)
 法曹養成の関係ですけれども、先ほど各大学の経営が厳しいとおっしゃいましたが、整理・統合が進んでいくと思うんですけれども、大臣としても今、法科大学院がちょっと多すぎて、今の流れでもうちょっと整理を進めた方がいいというふうにお考えになりますでしょうか

大臣)
 これは自民党政権のときですけれども、3,000人養成という、そもそも前提条件がやはり間違っていたのではないかということを、謙虚に、政府側も反省すべきところに来ているのではないかというふうに思います。当時は、司法試験合格者が500人、国家試験だったわけですが、今後の我が国の状況を考えると、アメリカ並みの社会になってくれば、もっと司法関係者が必要であろうと、そのために500人から3,000人程度の合格者を出すことが必要であるということが1点と。それから、そもそも国家試験は受験のみのテクニック的な勉強に終始して、必ずしも司法関係者に、人格的にも人間的にも、より社会の中で望ましい人ばかりではなくなっているのではないかということから、もっと多様な人材を司法界に導入しようということで、国家試験から法科大学院制度にシステムとして変えたわけですね。元々の数にのっとって、各大学が大学院を設置したわけですが、ところが合格者は3,000人ではなくて2,000人。だからといって数を増やせばいいということにもならないですね。今、現実問題として、弁護士になったけれども、なかなか仕事がない。そもそも弁護士として生活していくのが大変だという、社会的な現状もありますから。ですから、これについては、適切に今後の法科大学院の在り方について、ただ厳しくですね、潰していくというようなことではなくて、もっとトータル的に在り方について考えていくべきだと思います。

 

参院法務委員会平成24年07月26日より抜粋(下線は当サイトによる)

○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。
 この司法修習生に対する給費制また貸与制の話については、もうここ数年ずっとかかわってきているといいますか、やっているなとは思っておりまして、一年一年延ばしながらこの議論を進めてきたというような思いがございます。
 今回の法案についても、衆議院の段階で与野党協議を行って成案を得たということは心から敬意を表したいと思いますが、もちろん我が公明党は、一旦給費制に戻して、そしてしっかり一年間議論をしましょうと、こういうような考え方に立った修正案を出させていただきましたけれども、次善の案として今送られてきた法案という形になっているところでございます。
 ただ、いかんせん、受験生を含めて多方面に影響のあるこの法律案がこんなにものんびりしているといいますか、審議が余りにも遅れていることについて、心から私は遺憾の意を表明したいと思っております。
 これ、衆議院で議論されたのが六月の頭でしたよね。それ自体が随分遅いなとは思いますけれども、そのとき大臣は小川先生だったわけでございますけれども、その後、補充質問でもう大臣が滝先生に替わっていたということもございます。
 ここの委員会で、趣旨説明は会期延長前の六月十九日ですよ。もうあれから一か月たっているわけですよね。一体、政治の責任として、早く決めて、どうやっていくか、そして一年間集中して議論をしようという話になっていて、貴重な二か月じゃありませんか。七月、八月がもう目の前ですよ。これで受験生頑張ってくださいと言えるんですか。政治の責任として、私は与野党共にこの点大いに反省しながらこの問題について対処していきたいと、このように思うところでございます。
 給費制から貸与制になったことも含めてだと思いますけれども、まず給費制廃止の影響等についてちょっとお聞きしたいと思いますが。
 法科大学院への志願者、平成十六年は七万人を超えていたわけですけれども、どんどん減ってきて、今年の二十四年度ですか、もう一万八千人台まで減少しているわけですよね。これは、やっぱり法曹志願者の経済的負担が極めて高くなってきている。あるいは、当初もくろみのような、この司法試験の合格率が推移していないと。あるいは、先ほどもありました就職難だというようなこと。さらには、今も御答弁の中にありましたけれども、任官者の増員あるいは公務員や企業内弁護士等、必ずしも進出が順調に進んでいない。だから、余りにも法曹を目指す、人生懸けて法曹を目指すということは負担と危険が大き過ぎると、そういうふうに感じられているんではないのかなと思っておりますけれども。
 まず、この法科大学院の志願者の減少していることについて、やはりこの給費制の廃止が大きいとは思いますが、法務大臣としてどのようにお考えになっているのか、御見解を承りたいと思います。

○国務大臣(滝実君) 基本的には、実際に、平成十六年からですか、やってみて、法曹を志す若い人たちに対して、やっぱり法曹というのはそれなりのリスクが多い、こういうようなことを自分の問題として感じ取ってきたこの十六年以来のことだったろうと思います。当初は大変バラ色の世界を夢見て志願した人たちが、その後の合格率、あるいは最近特に出てきた就職難の問題、こういうことで年々下がってきた。これについては、やはり社会全体がまだ多くの法曹資格者を受け入れるような基盤が日本ではでき上がっていなかったと、こういうことを反省せざるを得ないと思います。
 しかし、そうはいっても、できるだけ法曹資格者を社会の隅々までやはり拡大をしていくんだという一つの理念というものは、それは大事にしていかなければいけないんでしょうけれども、やはり現実的な解決ということも考えていかなければいけない、これが受験者数のところに表れているというふうに思っております。

○魚住裕一郎君 それで、せっかく新しい司法試験に合格をしながらも、今度、司法修習に行かないで企業に就職するというような方も増えてきているようでございますけれども、これこそもろに、もろにといいますか、給費制の廃止の影響かなというふうにも思うわけでございますが、これは大臣はどういうふうにお考えですか

○国務大臣(滝実君) それも今委員の御指摘のように、そういうこともないわけではないかとは思うんでございますけれども、せっかく司法試験、難関を突破して合格した人たちが法曹資格まではやっぱり持ってもらいたいというのが、この制度を考えた以上は当然の話、それがどこかで途切れてしまっているというのは大変残念なことだろうと思います。
 昔も、司法試験合格者が実際に法曹資格を取る前に公務員になる、あるいは民間企業の法務スタッフとして就職する例はないわけではなかったと思います。今もそれは多少あると思いますけれども、やはり受かった人たちが法曹資格を持つまでに至っていないというのは、非常に社会的には残念だし、もったいない話だというふうには理解をいたしております。

○魚住裕一郎君 どの社会でも優秀な人材は一定数だと思うんですね。この司法制度改革を始めたころは、やはり事前規制型から事後救済に、もっと本当に融通の利く社会にしていこう、そのためには社会生活上の医者、医師としての法律家がどんどん増えなきゃいけないんだと。だから、優秀な人材が企業とか行政官じゃなくて司法の場に来てくださいと。しかも、一発試験じゃなくて、プロセスとしてしっかり教育を受けて、そういう法的素養がある方がいっぱい来ていただきたいというのが出発点のはずなんですね。
 ところが、財政的な観点から給費制をやめてしまうみたいな話になってきて、人材こっちに来てくださいよとやらなきゃいけないのに、いや、金は出せませんよという話になってきちゃったというところが根幹の問題点ではないのかなとは思っておりますけれども、今大臣もおっしゃったように、せっかく合格しながら法曹になっていかないというのは、本当に社会的な人材をうまく活用していけないという、本当に日本にとってはゆゆしき問題だなというふうに思っているところでございますが、結果として、法科大学院、そしてまた司法修習に耐えられるだけの裕福な家庭の子女しか法律家になっていけない実態になってしまうんではないだろうか
 非常にそこを危惧をしておりまして、本来、士業一般そうでございますけれども、本当に困った人をどう手を差し伸べるかというのが、ある意味では専門家の集団ですよね。お医者さんもそうですよね、病気で苦しんでいる人をどう手助けするのかという。まさに法律家もそうだと思っているわけでございますが、そういう社会生活の痛みを本当に分かった人が法律家になっていかなきゃいけない。ある意味では、司法が弁護士を中心にしながら変わってきてしまうんではないのかと非常に危惧をするところでございまして、この点につきまして、大臣の御意見が、御見解があればお伺いをしておきたいと思います。

○国務大臣(滝実君) 委員が御指摘されておりますように、日本の場合には、外国のことはいざ知らず、明治以来、大変苦労をした中で司法試験に合格をして法曹として活躍をする、そういう人たちがかなり日本を支えてきたという歴史がございます。
 そういう中で、今回の司法制度改革の中ではこういう法科大学院というところに集中をしてきたために、多少そういうところに配慮が足りなかったかなという問題がございます。そんなことを考えながら予備試験という格好でそれを補おうとしてきたのが現実の話でございますから、そういった日本のこれまでの法曹が果たしてきた役割、そして、今回の司法制度改革によって新しい法曹養成制度ができた中でも予備試験という格好で補充をせざるを得ない、窓口を開かなければいけない、そんなことを考えると、やはりもう少し現実に即した対応の仕方というものを検討していかなければならないというのは仰せのとおりだと思います。

○魚住裕一郎君 この給費制の問題、先ほど修習専念義務の話がございました。もちろん戦前の裁判官あるいは検察官、個別に修習していたところを、そうじゃないよと、一体で統一修習やる必要があるよと、そして専念義務を掛けて、そして給費を払うという形でずっと維持してきたものですよね。これを本当に変えてしまう、大事な制度だというふうに思っているわけでございますけれども、今も話がありましたように、やはり国としてこの司法分野についてしっかり取り組みますよという、その姿勢を表しているのがこの給費制かどうかということだと思うんですよね。
 だから、敗戦後日本も、立て直すときに、統一修習やりながら司法の分野をしっかり重点を置いていく、さらに、私は、十年前の司法制度改革のときも、本当に司法国家といいますか、そういうふうに日本を変えていくんだという、そういう輝きといいますか、あったと思うんですが、それがどういうわけかこんなような状況になってしまった。だから、やはりもう一度、私はこの修習における給費制、本当に大事なものだと、もうこれは本来は戻す必要があるんではないかと思いますが、大臣の御見解はどうでしょうか

○国務大臣(滝実君) 今委員がおっしゃるように、もう一遍給費制に戻したらどうかと、こういうことでもございます。
 人材養成というのはお金の問題ではないことは分かっておりますけれども、司法制度改革全体を見ると、かなりの大金をこの司法制度改革につぎ込んできたというようなことも事実でございます。そういうことを考えると、どうするかというのは軽々に言えない分野がやっぱり残っていると言わざるを得ないと思うんですね。
 法科大学院をつくることによってその法科大学院のスタッフの給与は国が持っている、負担金、補助金という格好で持っている、それからもう一つは、法テラスのように法律を利用できない人たちにそういう機会をつくっていく、そういうようなことをあれこれ考えますと、かなりの司法制度改革は思い切った国家財政をつぎ込んできたことも事実、そういうことも片や考えながらこれまでの経緯を踏まえた解決策を追求しなければいけないというようなことでもあろうかと思います。
 しかし、人材養成というのはお金の問題には代えられないということも事実でございますから、そういう両方を併せた解決策をどこかでやっていかなければいけないというのは御指摘のとおりかと存じます。

○魚住裕一郎君 では次に、修正におきまして、連携法の一部改正ございますけれども、国民の信頼に足る法曹の養成に関する制度について、学識経験を有する者等により構成される合議制の組織の意見等を踏まえつつ、この法律の施行後一年以内に検討を加えて一定の結論を得た上、速やかに必要な措置を講ずる、こういうふうにされたわけでございますけれども、その合議制の組織、今まさにフォーラムというふうになっていますが、どういう関係にあるというふうに考えたらいいんでしょうか、修正案提出者にお聞きしたいと思います。

○衆議院議員(黒岩宇洋君) 今、魚住先生がおっしゃったように、修正案におきましては、新たなこの合議制の組織の意見を踏まえて検討を加えて、一年、一定の結論を得ることとしているとありますけれども、この合議制の組織については、まずは閣議決定に基づくものといたしまして、今先生がおっしゃられました、現在開催されております法曹の養成に関するフォーラムによる検討体制をより強力にして、そして新たに整備することを想定しているところであります。

○魚住裕一郎君 それで、また、修習資金の貸与について、法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律附則第二条の規定による法曹の養成に関する制度についての検討において、司法修習生に対する適切な経済的支援を行う観点から、法曹の養成における司法修習生の修習の位置付けを踏まえつつ、検討が行われるべきものとするということとされておりますが、要するに、検討する中で給費制に戻すということもあり得るというふうに考えていいわけですよね。提案者に確認したいと思います。

○衆議院議員(黒岩宇洋君) 給費制に戻すことを排除はしておらないと考えております。

○魚住裕一郎君 ありがとうございます。是非そんな観点で、この給費制の重要性に鑑みて議論をしてもらいたいものだというふうに思っておりますが。
 仮に給費制に戻すといった場合、既に貸与を受けている修習生についても、これは、既に一方は貸与されて返さなきゃいけないということを考えると、遡及して公平、平等な支援を行うということを検討する必要があるんだと私は思っておりますけれども、この点につきまして、黒岩先生、また法務大臣にも御見解を伺いたいと思います。

○衆議院議員(黒岩宇洋君) 先ほど答弁いたしましたように、この修習資金の貸与制を給費制に戻すことを排除はしておりませんし、また、その場合におきまして、既に実施されている貸与制について遡及的に給費制と同等となるような措置をとることなどについても、これも検討対象から決して排除されるものではないと考えております。

○国務大臣(滝実君) 法務省としてはそういう理念的な排除はしないということでございますけれども、実際にどういう手続をするかというと、それなりの難しさは必ず伴うだろうと思います。
 貸与制を全員が受けていて金額も一緒、同じ金額であれば一律に遡及適用ができるかもしれませんけれども、その辺のところが、実際に貸与を受けていない人、あるいは金額がまちまちだというところを具体的にはどう調整するのかなという問題は最後に残る問題としてあるように思います。そういうことも含めて議論をしていかなければいけないと思います。

○魚住裕一郎君 終わります。

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