判検交流の現状

衆院法務委員会平成25年03月22日より抜粋(下線は当サイトによる)

○階猛委員 民主党の階猛です。・・・判検交流ということに話を移らせていただきます。
 判検交流、資料三というのを見ていただきたいんですが、これはまず、判検交流の中でも、法務省の本省の幹部にどれだけ判事さんあるいは検事さんから来ているかということであります。
 ブルーが検察官出身者、黄色が裁判官出身者ということで、これをごらんになってわかるとおり、平成二十三年四月八日ですので、済みません、ちょっと変わっているかもしれませんが、この当時では、事務次官は検察官出身であったり、局長級は七名中六名が裁判官、検察官出身者である、課長級以上については、全体で五十六名なんですけれども、十七名を除いて残り三十九名は検察官、裁判官出身である、こういう状況であります。
 この話に行く前に、まず確認ということなんですが、判検交流というのは、法務省の主要ポストを裁判官、検察官が占めるという問題だけではなくて、裁判官から、訟務検事といいまして、国が裁判の当事者になる場合の代理人となるそういう役目をする場合、あるいは、検察官の中から裁判官に就任する場合、文字どおりの判検交流みたいな話もあるわけですね。
 我々の政権のときに、これはちょっと裁判の公正性に疑義が生じるのではないかということで、見直しました。例えて言えば、きょうから高校野球、春の選抜が始まっています。要するに、審判がいまして、二つのチームで試合をするわけですけれども、審判が相手チームにいきなり入ったり、あるいは相手チームが審判に行ったり、そういうことだとゲームのルールとして不公平なんじゃないかということで、こういうのは見直しましょうということになりました。昨年、法務委員会で、先ほど御質問に立たれた公明党の大口先生も御指摘になられましたけれども、裁判官が訟務検事になるのはこれから減らしていこうという、その当時、滝法務大臣の答弁でした。また、その前の小川法務大臣のときに、検察官が裁判官に行くというのは廃止しております
 こういう方向性を我々の政権のときに決めたわけですけれども、この方向性は維持されるのかどうかということについて、大臣から確認の御答弁をいただきたいと思います。

○谷垣禎一国務大臣 判検交流ですが、私は判検交流にはやはり必要性もあると思っております。
 まず、法務省の仕事もいろいろでございますが、司法制度、それから民事、刑事基本法令の立案、それから、今訟務にお触れになりましたけれども、訟務に関しましても、裁判実務の経験を有する者がその衝に当たるということは必要な場合が否定できないというふうに私は思っております。
 それからもう一つ、裁判官以外の法律専門職としての経験、そのほか外部経験を積むことも、私は、多様で豊かな経験を持つという意味では否定できない意味があると思っております。
 ただ、訟務検事につきましては、今、階委員がおっしゃいましたように、これは国側の訴訟代理人を務めるということで、訴訟遂行に当たっているわけでありますが、これについては、立法作用なんかとは違って当事者的な立場で働くことになるわけでありますので、裁判官の配置先として余り多くなるのは問題もあろうということで、前政権において方向をお出しになった。
 それから、同様に、検察庁の捜査、公判担当は裁判官の配置先として問題ではないかという御議論もあったと思います。
 そこで、訟務検事に占める裁判官の割合を少しずつ絞っていこうということで今やっておりまして、平成二十四年度には、裁判官であった者を検察官に任命して検察庁で捜査、公判を担当させる交流、それから、検事であった者を裁判官に任命して裁判所で裁判を担当させる交流は取りやめることにしたということで、これは、本当に訟務検事をゼロにできるかどうかというと、私は、やはり裁判官の経験者が訟務の中にも、ゼロになってしまっていいとは思っておりません思っておりませんが、当面そういう方向は維持したい、このように考えております。

○階委員 済みません、判検交流という概念が、多義的といいますかいろいろな概念があるので、区別して私は確認したかったんですけれども、後半の方で御答弁されたように、訟務検事の方の割合は下げていく、また検察官が裁判官になるのはやめるということは確認いただきました。
 その上で、法務省の主要ポストに検事とか判事の方がつくことについては、その必要性は認められるというふうに大臣の方からは前段の方でおっしゃられたと思います。
 私、その点について思いますのは、先ほども枝野委員からも御指摘がありました弁護士の問題、そもそも法曹養成の仕組みとして問題だということのほかに、やはり、だんだん弁護士に余剰感が出てきて就職先がなかなかないという中で、せっかく法曹としての知見を持った人が法務省の中でキャリアとして昇進していく、プロパーの職員が幹部になっていくということを目指していく方が、私は法曹養成改革の趣旨にも合うような気がするんですね。
 現時点ではすぐ変えられないかもしれませんが、そういうようなことも考えるべきではないかと思うんです。この現状は、ちょっと、余りにも外部の裁判官、検察官に法務省の主要ポストが占められているということを私は問題と思っています。
 この点について、お考えはございますか。

○谷垣国務大臣 今おっしゃった法務省の仕事の中にも、保護とか矯正とかいう大変重要な分野がございます。そういうところは必ずしも検事というのでなくても、立派な方は幾らでも得られると思います。そういうことはもちろん考えていかなければいけないんだろうと思いますね。ただ、基本法制の立案とかそういうことになりますと、私は、やはり裁判実務の経験や何かもなければ血の通ったものはできないのではないかと。
 しかし、階委員のおっしゃったことは、法曹をどこに使うかという問題もありますが、外から見たときに、やはり癒着をしているような不信感を持たれてはいかぬという観点もおありだと思います。そちらの方は十分考えていかなきゃいかぬのではないかと思います。

戻る