訴訟の終了

固有必要的共同訴訟における単独の訴え取下げの可否

訴え提起も単独でできない以上、取り下げもできないと解すべきである。

「同一の訴え」(262条2項)の意義

再訴禁止の趣旨は、終局判決を徒労にしたことへの制裁であるから、訴訟物のみならず、訴えの利益も同一である必要がある。

意思の瑕疵に基づく訴えの取り下げ

取り下げによる訴訟の終了は当事者意思に根拠がある。よって、そこに瑕疵がある以上、終了効は認められないと考える。
当事者は、訴訟終了を否定して続行期日を指定して争うことができることになる。

請求の放棄・認諾・和解の既判力

「確定判決と同一の効果」とある以上、既判力を有すると解する。
もっとも、放棄認諾和解自体に瑕疵があれば、既判力発生の基礎が失われる。
よって、この場合は訴訟終了を否定し、新期日を指定して争うことができると考える。

訴訟上の和解の解除の効力

旧訴は復活しない。なぜなら、和解後の事情は新たな紛争だからである。

騙取された判決の効力

既判力制度による法的安定性の要請から、再審以外に当然無効を主張することはできないと解する。

争点効

否定すべきである。弾力的訴訟追行が不可能になって、114条の趣旨が没却されるからである。
個別の事案ごとに信義則(2条後段)により妥当な結論を導くべきである。

反射効

否定すべきである。既判力の拡張により妥当な結論を導きうるからである。

肯定すべきである。判決は当事者間に判決内容と同じ契約をなしたのと同様の効果を生じるので、
当事者間の処分行為に依存する第三者はこれを甘受すべきだからである。

既判力の基準時

事実審の口頭弁論終結時である。なぜなら、このときまでに攻撃防御方法の提出ができるからである。

基準時以前の取消・解除

既判力により遮断されるものと解する。当事者は行使できるものを行使しなかった以上、
その結果に自己責任を負うべきだからである。

基準時以前の相殺・建物買取請求権

既判力によっては遮断されないと解する。なぜなら、基準時以前の行使を期待できず、
自己責任を負わせる基礎を欠いているからである。

114条2項における既判力の物的範囲

既判力は基準時における権利関係を確定するのであるから、反対債権の不存在に及ぶと解する。

「承継人」(115条1項3号)の意義

同条の趣旨は紛争解決の実効性確保のためであるから、紛争主体としての地位を承継したものを言うと解する。

固有の抗弁を有する第三者は「承継人」にあたるか

あたらないと解する。固有の抗弁に付き前主の代替的手続保障が及ばないからである。

債権的請求権の拡張

実体法上、債権は第三者に主張できない相対権であるから、その調和の観点から、拡張されないと解する。

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