成績区分の実質的意味
旧試験の論文が終了し、10月には合否と成績評価が明らかになる。
ここで注意して欲しいのは、AからGという形式的基準だけでは、今年と去年の成績を比較できないということだ。
AからGという基準の持つ意味の違いに注意する必要がある。
以下の表を見て欲しい。去年
区分 人数 全体での割合 累計比率 A 1-2000 2000 26.2% 26.2% B 2001-2500 500 6.5% 32.7% C 2501-3000 500 6.5% 39.2% D 3001-3500 500 6.5% 45.7% E 3501-4000 500 6.5% 52.2% F 4001-4500 500 6.5% 58.7% G 4501-7637 3137 41.1% 99.8%
今年
区分 人数 全体での割合 累計比率 A 1-1000 1000 26.2% 26.2% B 1001-1500 500 13.1% 39.3% C 1501-2000 500 13.1% 52.4% D 2001-2500 500 13.1% 65.5% E 2501-3000 500 13.1% 78.6% F 3001-3500 500 13.1% 91.7% G 3501-3820 320 8.3% 100%
大きく変わったG評価
A評価の比率は全く変わっていない。
一見してわかるのはG評価の比率の変化だ。
去年は実に4割の受験生がG評価だった。
今年はたったの8パーセント、1割もいないということになる。
おおよそ今年のD以下の成績が、去年のG評価に相当するわけで、大きな変化というべきだろう。
従って、今年の成績でG評価が減ったからといって、実力がついたなどと考えてはいけない。
「今年はGがあれば即死」の意味
そういうわけで、今年は去年のようにGがあっても合格ということはありえない。
しかし、それは、競争激化の結果ではない。
G評価というものの範囲が極端に狭くなった結果に過ぎない。
つまり、多少の大きなミスをしても、簡単にはGにならないということなのだ。
以前書いたように、競争率自体は、
去年:7637/1467=5.22倍
今年:3820/500〜600=6.37〜7.64倍
であり、合格者数が半数以下になっているからといって、競争率が激増したわけではない。
今年は、そういう意味で、ミスをしたからといって、諦める必要は無い。
小問を取り違えたり、問題文の読み間違え等があっても、あまり思いつめない方がいいと思う。