誰がロースクール構想を言い出したか

一部教授の趣味か

法科大学院構想は、ある時から急に主張され始め、驚くほどの速さで実現された。
言い出したのは一体誰だろう。
このような疑問を持った人は多いはずである。

受験生の間では、佐藤幸治教授や高橋宏志教授ら、一部の法学教授の趣味だと言われたりしている。
しかし、それは誤りだ。

となりのあの国でも

以下の記事を見て欲しい。

(以下引用)

昨年10月、政府はロースクール(法学専門大学院)設立に関する「法学専門大学院設置運営に関する法律」に対する国務会議審査を終え、該当法律を国会に発議した。(現在、この法律案は所管委員会である教育委員会に係留中である。)
これにて95年以降推進されてきたロースクール導入事案は立法段階に入ることになった。
 この法立案を含みロースクールの設立日程は、大統領諮問機構である司法改革推進委員会で提案したもので、このまま進めば今年内に法学専門大学院の認可手続を終え、2007年新入生を募集し、2008年3月に最初の授業を始めるであろう。ロースクールは3年課程であるので2011年に最初の卒業生を輩出し、2013年に現在の司法試験を廃止する予定である。

(引用終わり)(引用元

これは韓国の話である。
韓国でも、日本とほとんど時を同じくして、ロースクール構想が導入されているのだ。
佐藤幸治教授や高橋宏志教授らの趣味で、韓国の司法制度まで変わるのはおかしいだろう。

ロースクール構想を言い出した犯人は、日本のみならず、韓国にも強い影響力を持っている存在でなければならない。
それは、米国である。

米国の要望

以下の文章を見て欲しい。

(以下引用)

現在、日本の総人口に対する法曹人口の割合は世界の先進国の中で最も低く、日本で活動する国内及び外国企業双方の法務サービスに対するニーズを賄うための法務専門職の数が不足しています。国際ビジネス・コミュニティーは、日本における投資や事業を効率的かつ効果的に行うために必要な法律的な助言や説明を得るに際して、弁護士数の不足が重大な障害となっていると感じています。米国は、貴審議会がこの問題に関して、司法試験合格者数の増加米国型ロースクール制度の導入、準法律専門職の業務範囲の拡大等を含む様々な選択肢を検討中であることを理解しています。米国は、貴審議会が、日本における法曹人口を劇的に増加させるためのあらゆる可能な方策を積極的に検討されることを強く勧奨します。一般的な原則として、米国は、法曹人口は規制当局者や専門機関によって恣意的に決定されるべきものではなく、法務サービスに対する市場の需要にしたがって決められるべきものだと考えます。米国は、貴審議会が勧告の中でこの原則を採用されることを強く要請します。しかし同時に、米国は、自由民主党の司法制度調査会が平成12年5月18日に発表した報告書の中で目標としているような、弁護士数を具体的かつ劇的に増加させるための方策を、貴審議会が出発点として勧告されることを強く要望します。

(引用終わり)(引用元「司法制度改革審議会に対する米国政府の意見表明」

公式の文書として、米国は法曹人口の劇的な増加と、ロースクール構想を「強く勧奨」している。
ロースクール構想を言い出したのは、明らかに米国である。

今後の展望

米国では、企業が日本や韓国に進出するに当たり、司法制度がネックになっていたのだろう。
米国は、他国の司法制度を米国企業の使いやすいように変えていこうとしている。

言い出したのが米国である以上、法曹人口の増加は規定路線である。
どんなに質の悪い法曹が排出されようと、この流れは止まらないだろう。

従って、今後、合格者の数は更に増えていくだろうと思われる。
一時期言われていた、9000人という数字も、ありうるかもしれない。

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