平成18年度新試短答公法系第35問解説

【問題】

 抗告訴訟の審理に関する次のアからエまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤
っている場合には2を選びなさい。

ア. 第三者を名あて人とする処分の義務付け判決には第三者効があるとされているので,名あて
人となる第三者が当該義務付け判決に基づいてされる処分の適法性を争うには,再審の手続に
よらなければならない。

イ. ある処分の違法を理由とする国家賠償請求訴訟は民事訴訟であるから,当該処分の取消訴訟
に追加的に併合することはできない。

ウ. 税務署長の行った所得税の更正処分の取消訴訟が,東京地方裁判所及び当該税務署長の所在
地を管轄する地方裁判所以外の地方裁判所の管轄に属する場合は,合意管轄又は応訴管轄によ
る場合以外にもある。

エ. 行政庁に対して一定の処分を求める旨の法令に基づく申請を拒否された者が,同拒否処分の
取消訴訟と当該一定の処分の義務付けの訴えを提起する場合には,両訴えを併合提起しなけれ
ばならない。

【解説】

アについて

義務付けの訴えは、「その他の抗告訴訟」(行政事件訴訟法第二節)にあたる。
従って、36条以下が適用されることになる。
そして、38条は、取消訴訟の第三者効を定める32条や、第三者の再審の訴えを定める34条を準用していない。
従って、本肢は誤りである。

イについて

誤りである(同法19条・13条1号)。

ウについて

正しい(同法12条3項4項)。

エについて

正しい(同法3条6項2号、37条1項2号、同条3項2号)

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