平成18年度新試短答民事系第5問解説

【問題】

詐害行為取消権に関する次のアからオまでの記述のうち,判例の趣旨に照らし誤っているものを
組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。

ア. 離婚に伴う慰謝料支払の合意は,その金額が不当に過大な場合には,相当な範囲を超える部
分を詐害行為として取り消すことができる。

イ. 相続放棄は,他の相続人を有利にする場合には,詐害行為取消権の対象となる。

ウ. 不動産の贈与を詐害行為として取り消す場合には,債権者の債権額がその不動産の価額に満
たないときであっても,贈与の全部を取り消すことができる。

エ. 詐害行為取消訴訟では,詐害行為をした債務者を被告にすることはできない。

オ. 弁済を受けたことにつき詐害行為取消権を行使された者は,自己の債権に係る按分額の支払
を拒むことができる。

1. アウ  2. アエ  3. イエ  4. イオ  5. ウオ

【解説】

アについて

正しい(最判平12・3・9)。

イについて

誤り(最判昭49・9・20)。

ウについて

正しい(最判昭54・1・25)。

エについて

正しい。
逸失財産回復のために不要だからである。

オについて

誤り(最判昭46・11・19)。

以上から、正解は4となる。

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