平成18年度新司法試験短答式民事系
第37〜40問解説

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【第37問】

アについて

正しい(商法9条1項前段)。

イについて

正しい。
「余地はない」とされているので迷っても仕方がないが、
表見代表取締役>登記の悪意擬制>民法の表見代理という関係とするのが判例である。
なお、表見支配人の位置づけは不明である。

ウについて

正しい(商法24条)。

エについて

誤り(商法24条)。

オについて

誤り。
その支配人が当該商人のために第三者と契約を締結した以上は、有効な代理行為になる。
第三者は何ら不測の損害を被らないので、商法9条1項の適用される場面ではない。

よって、正解は5となる。

【第38問】

1について

株主保護を目的とするといえる。
事業目的の変更には、定款変更手続を必要とすることで、
株主の意思に反した事業目的変更はできないようにしているのである。

2について

株主保護を目的とするといえる。
取締役が不当に免責され、会社ひいては株主が害されることを防止する趣旨である。

3について

株主保護を目的とするといえる。
種類株式の内容によっては既存株主が害されるためである。

4について

株主保護を目的とするものではない。
会社財産の流出を防止し、会社債権者を保護する目的である。
厳密にいえば、会社の規模を一定以上に保つという意味で株主保護の要素もなくはないが、
他の肢との比較から判断すべきである。

5について

株主保護を目的とするといえる。
取締役の利益相反により、会社ひいては株主が害されることを防止する趣旨である。

【第39問】

1について

正しい(会社法37条1項、98条)。
逆に言えば、原始定款(定款認証時の定款)には記載不要ということである。

2について

誤り。
会社成立時である(会社法50条1項、102条2項)。
会社が存在しないのに、その株主は存在し得ない。

3について

正しい(会社法33条10項3号)。
不動産については、「及び不動産鑑定士鑑定評価」であり、「又は」ではないので、要注意。

4について

正しい(会社法52条3項ただし書)。

5について

正しい。
判例は追認否定説に立つ(最判昭42・9・26)。

【第40問】

アについて

正しい(最判昭和30・10・20)。

イについて

誤り(会社法120条2項前段)。
推定されるにとどまる。

ウについて

誤り(会社法130条2項)。
株券発行会社においては、株券交付が譲渡の有効要件となる(128条1項本文)からである。

エについて

正しい(会社法214条)。
不発行が原則とされたのである。

オについて

正しい(183条2項柱書)。
分割の場合は、端数となって株主でなくなる者が生じないためである。

以上から、正解は3となる。

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