平成18年度新司法試験短答式民事系
第41〜45問解説

問題はこちら

【第41問】

アについて

正しい(会社法585条1項、4項)。

イについて

正しい(同条2項、4項)。

ウについて

誤り(309条3項1号、324条3項1号)。
特殊決議となる。

エについて

正しい(107条2項1号ロ、108条2項4号)。
「一定の場合」を株主である場合と設定するのである。

オについて

誤り(139条1項ただし書)。
監査役にすることも可能なようである。

以上から、5が正解となる。

【第42問】

アについて

誤り(178条1項参照)。
自己株式の保有は解禁された(いわゆる金庫株)。

イについて

正しい(308条2項)。
団体法理に反するからである。

ウについて

正しい。
株式無償割り当てのような規定(186条2項)がない。
自己株式の経済的価値の維持のためである。

エについて

誤り(453条)。
配当の循環が生じるからである。

オについて

誤り(749条3項)。
旧法下では争いがあったが、会社法では割当てはできないこととされた。
自己株式に対する分割はできるが、割当てはできない、と考えておけばよさそうだ。
その理由としては、自己株式を割当てる場合があるため、自己株式への割当ては考えにくいことがある。

以上から、正解は5である。

【第43問】

判例は、定款は有効だが、合理性が認められる限度でのみ効力があるとしている。

1について

批判としてふさわしくない。
不合理な拒絶の場合は争える。

2について

批判としてふさわしくない。
法人株主の場合は、本人が出席できず(必要性)、従業員は妨害の危険が少ない(許容性)。
よって、定款の効力は及ばず、従業員は出席できる。

3について

批判としてふさわしくない。
ここでいう管理コストの問題とは、1単元以上保有者に議決権者を絞り込んでも、
結局代理人として知らない人間が来てしまうということを指す。
これは、無効説への批判である。
判例は一応定款を有効とするので、このような批判はあたらない。

4について

批判としてふさわしい。
判例だと、定款の効力の及ばない場合かどうかを、現場の受付が判断することになりかねない。
受付の匙加減一つにまかせるのは、不安定である。

5について

批判としてふさわしくない。
無効説への批判である。

【第44問】

1について

正しい(331条2項)。

2について

正しい(341条)。

3について

正しい(342条1項)。
ほとんどの会社にこの定款規定がある。
累積投票は会社の運営の円滑にはプラスとはいえないからである。

4について

正しい。
欠格事由(331条1項)に該当しない。

5について

誤り(339条1項)。
正当理由の有無は、損害賠償の問題である(同条2項)。

【第45問】

アについて

正しい(349条5項)。

イについて

誤り。
法令上の制限は、349条5項にいう「制限」にはあたらない。
法令上の制限は第三者も了知しうるからである。
もっとも、判例は、制限を知り又は知りうべき場合は無効とする(最判昭40・9・22)。
結局、善意でも、知りうべき場合(有過失)は無効となり、本肢は誤りとなる。

ウについて

誤り(民法93条ただし書類推適用)。

エについて

正しい。
相手方悪意を立証すれば、無効を対抗できるとするのが判例である。

オについて

正しい(351条1項)。

以上から、正解は3である。

戻る