最新高裁民事裁判例

東京高裁平成19年03月28日

【事案】

 いじめを苦にした中学生の自殺につき,いじめを阻止しなかった教員らの安全配慮義務違反を認め,同義務違反と自殺との間には,事実的因果関係を認めたが,相当因果関係は認められないとして,慰謝料1000万円及び弁護士費用100万円の損害を認めた事例。

【判旨】

 学校は,保護者の委託を受けて教育する責務を負い,保護者から受託した生徒につき,学科について教育するだけではなく,学校における教育活動及びこれに密接に関連する生活関係における生徒の安全を確保すべき義務を負うのであり,学校の支配下にある限り,生徒の生命,身体,精神及び財産等の安全を確保すべき義務を負い,外部者による侵害だけではなく,生徒による侵害に対しても同様で,学校において,他人の生命,身体等の安全の確保に関する規律を習得させる機会を生徒に与えることも期待されていると解せられる。教員は,学校のこれらの義務の履行を補助する者としての責任を負うというべきである。

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