平成18年度新司法試験短答式刑事系
第21問〜30問解説

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【第21問】

@とBにそれぞれiとdが入ることは、第一段落と第二段落との対比から明らかだろう。
よって、正解は1となる。

【第22問】

アについて

正しい(刑訴法231条1項)。

イについて

誤り。
告訴は告訴状によらず、口頭でも可能である(刑訴法241条1項)。

ウについて

正しい(刑訴法237条1項)。

エについて

誤り(刑訴法235条1項1号)。

オについて

正しい(刑訴法237条2項)。

以上から、正解は4となる。

【第23問】

1について

誤り(刑訴法199条2項ただし書)。

2について

正しい(刑訴法199条2項本文、同条1項本文)。
「司法警察職員」「司法警察員」という書き分けがされていることに注意すべきである。
前者には、司法巡査を含むのである(同法39条3項括弧書)。

3について

誤り。
緊急執行がある(刑訴法201条2項・73条3項)。

4について

誤り(刑訴法210条1項)。
逮捕理由であって、被疑事実の要旨ではない。

5について

誤り(刑訴法220条1項柱書)。

【第24問】

アについて

正しい(刑訴法207条1項、60条1項柱書、280条1項)。

イについて

誤り(刑訴法60条2項)。

ウについて

誤り。
拘束期間による制限は無い(刑訴法82条1項)。
また、被疑者にも認められている(同法207条1項による準用)。

エについて

正しい(刑訴法207条ただし書)。

【第25問】

アについて

正しい。
任意とは強制でないことである。
その点、「任意の承諾」を要求している部分は若干引っかかる。
しかし、ウエとの比較の上からは正しいとみていいだろう。

イについて

正しい。
強制に至らない有形力の行使は許される。
「場合もある」という文言からも、自信を持って判断したい。

ウについて

誤り。
身体検査令状を併用するのは、直接強制をする(刑訴法222条1項・139条)ためである。
論文レベルの知識でも、判断できるところだと思う。

エについて

誤り。
違法収集証拠排除論を少しでも知っていれば、当然判断できるところだろう。

オについて

正しい。
逮捕の時間制限は48時間(刑訴法203条1項)であり、その点を満たしている。
また、勾留は24時間以内である(同法205条1項)が、これも満たす。
論文対策としても、これは覚えておいた方がいい知識である。
事案分析の際にいちいち条文で確認していては貴重な時間をロスするからだ。

以上から、正解は3となる。

【第26問】

1について

誤り。
鑑定受託者は鑑定人ではない。
従って、虚偽鑑定罪の主体にはあたらない。
類推が許されないことはもちろんである。

2について

誤り。
鑑定受託者は、嘱託に応じる形をとっているので、辞任できるとされる。
これに対し、鑑定人は、裁判所の命令(刑訴法165条)により選任される形式を採る。
そのため、就任には同意が不要であり、自由に辞任することもできないとされている。
もっとも、実際には事前に承諾を取り、辞任したいといえば、裁判所が解任するのが通常であろう。

3について

正しい(刑訴法167条、224条)。

4について

誤り(刑訴法168条2項)。
鑑定受託者が許可状を要する点は正しい(同法225条3項)。

5について

正しい。
鑑定人についての刑訴法172条1項のような規定は、鑑定受託者には存在しない。

【第27問】

@について

クが入る。
強制処分性を肯定する理由となりうるものは、クしかない。

Aについて

エが入る。
判例の見解であり、強制処分性を否定する理由となりそうなものは、エしかない。

Bについて

ウが入る。
詐術的手段という不正義性を強調していることから判断できる。

Cについて

オが入る。
第三者の法益侵害を強調していることから判断できる。

Eについて

アが入る。
「既に犯罪が行われている場合に限られない」との記述から明らかである。

Dについて

カが入る。
Eと対になっていることに気付けば、容易に判断できるはずである。

以上から、正解は5となる。

【第28問】

1について

合致する。
判例も審判対象画定と被告人の防御の観点から検討している。

2について

合致する。
1で述べたように、判例は審判対象画定と被告人の防御という訴因制度の趣旨・機能を踏まえて検討している。

3について

明らかに矛盾するとはいえない。
「実行行為者の明示は、前記のとおり訴因の記載として不可欠な事項ではないから」と述べている。
従って、訴因特定に不可欠の事項に関しての判示はしていない。
よって、合致はしていないが、矛盾もしない。

4について

合致する。
設問判例は本肢の場合につき「原則として、訴因変更手続を要するものと解するのが相当である」としている。
従って、例外の余地がある。
よって、必ずしも訴因変更手続を要しないとする本肢と合致している。

5について

明らかに矛盾する。
4で述べた通り、例外の余地を認めている。
「常に」とする本肢は明らかに矛盾している。

【第29問】

1について

正しい(新橋駅沖縄デー電車妨害事件判例)。

2について

明らかに誤っている。
配偶者にも弁護人選任権がある(刑訴法30条2項)。
そして、被疑者の弁護人の数は、3人までである(刑訴法35条本文、規則27条1項本文)が、本肢でこれを超えるとする事情も無い。
よって、A弁護士が地位を失う理由は無い。

3について

正しい(刑訴法355条)。

4について

正しい(刑訴法88条1項)。
「弁護人」が独立に請求主体とされている。

【第30問】

アについて

正しい(刑訴法316条の2第1項、316条の3)。

イについて

誤り。
「必要があると認めるとき」(刑訴法316条の2第1項)とされているにすぎず、刑の重さは要件となっていない。

ウについて

正しい(刑訴法316条の5第4号、同条第7号)。

エについて

誤り。
公判前整理手続は受訴裁判所が主宰する。
従って、事件の審判に関与する裁判官が除外されるということは無い。
この点で、起訴状一本主義、予断排除の原則に反するのではないかという指摘はある。
しかし、同原則は、検察官側の一件記録を事前に閲覧して心証形成してしまうことを禁じた点に主眼がある。
この点、公判前整理手続は、両当事者が参加し、しかも、証拠決定の段階にとどまることから、同原則には反しないと考えられている。

オについて

正しい(刑訴法316条の25第3項、316条の26第3項)。

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