大日本印刷、早稲田セミナーのセミナー事業買収

NIKKEI.NET5月30日7:00配信記事

(以下引用)

 大日本印刷は資格試験予備校の早稲田セミナー(東京・新宿、成川豊彦社長)から、資格や就職などのセミナー事業を買収する。買収金額は10億―30億円程度とみられる。大日本はセミナー運営を通じてテキスト制作やe―ラーニングシステム開発のノウハウを蓄積し、教育系出版社向けのサービス向上に生かす。

 両者はセミナー事業と、そのテキストなどを出版する早稲田経営出版の事業譲渡契約を23日付で締結した。大日本は受け皿となる新会社を今月中に設立し、7月2日をめどに事業を移管。新会社の社名は未定で、社長は大日本が派遣する。現行のセミナーは講義やカリキュラムを変更せずに継続する。

(引用終わり)

【コメント】

受講生には早い段階で個別に通知されていたようだ。

これで、早稲田セミナーの本体部分はほとんど大日本印刷に移るということになる。
法科大学院構想を推進した者達による「予備校潰し」は今のところ成功している。
入門講座などの基幹講座を受講する場合、今のシステムでは、やはりローに受かってからと思うのが普通である。
昔のように、「とりあえず思い立ったから基幹講座を一括申し込み」してくれる人は激減しているはずだ。
今年度のローの志願者は4万5207人いる。
旧試験のシステムだと、これが丸々顧客だったわけだ。
しかし、今は実際に入学する5723人のみが主たるターゲット。
それ以前の段階の人に対してできるのは、せいぜい適性対策くらいである。
これで儲かる方がおかしい。
模試の採算すら取れているか、怪しいものである。
今の予備校の新司法試験向けの講座や答練は、儲かるからやっているのではなく、立場上やらざるを得ないから、やっているに過ぎない。
しかし、その余力は、なくなりつつある。
早稲田セミナーがまず最初に、力尽きた格好だ。

今後の予測だが、大日本印刷が新司法試験対策に本腰を入れることは、ほとんど期待できない。
同社の会社概要、なかでも、情報コミュニケーション部門を見るとわかるが、早稲田セミナーの法律系の出版ノウハウやデータベースが欲しいだけである。
資格に合格させるとか、そういう方向性は、向いていない。
早稲田セミナーという予備校は、実質的にも消滅することになるだろう。

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