最新下級審裁判例

千葉地裁判決平成19年09月06日

【事案】

 本件は,申立債権者を訴外亀有信用金庫(以下「亀有信金」という。)とし,債務者を原告とする担保不動産競売事件に関して提起された配当異議訴訟であり,配当表における被告に対する配当額の是正を求めているものであるが,その根拠として,競売対象とされた不動産のうち,訴外B(以下「B」という)の所有名義に係る土地が,真実は原告の所有であったものであるから,この土地の競売の結果生じた剰余金も原告に交付する旨の配当表が作成されるべきである旨を主張しているものである。

【判旨】

 配当異議の訴えを始めとする執行関係の訴えは,迅速かつ効率的な権利の実現をめざして形式主義的な建前を採用した民事執行手続において,権利の外観と実体的な権利関係との差異につき,執行機関とは分離された権利判定機関である裁判所が判決手続でこれを是正するものとすることにより,もって執行が実体的にも正当であることを保障すべく制定された訴えの類型である。そして,執行関係の訴えが,あくまで執行手続が存在することを前提に,その実体的正当性を確保すべく定められた訴えであることに鑑みれば,その審理の対象を考えるにあたっては,各執行関係の訴えが,民事執行手続全体との関係で,それぞれどのような手続段階に,どのような役割をもって位置づけられているかを検討する必要がある。
 そこで,本件で問題となっている不動産に対する担保競売手続の制度設計について概観するに,まず,手続の開始段階においては,法は,担保権の存在及び担保不動産との対象関係を証すべき一定の文書の提出があれば,当該不動産を競売対象不動産とし,また,その登記名義人を執行債務者として扱い,この者の責任財産を換価する手続として,適法に手続を開始することを認めている(法181条)。他方で,担保権の不存在を主張する者には執行異議及び執行抗告を(法182条)を,競売対象不動産につき実体的な権利関係を主張し,執行の排除を求める者には第三者異議の訴え(法194条,38条)を用意し,慎重な審理により実体的な権利関係を判断して手続に反映させることにより,担保競売手続の実体的正当性を保障しようとしている。
 このようにして,換価権の行使としての執行自体の実体的適否,すなわち競売手続の開始及び競売対象不動産の帰属が実体的な権利関係からみて正当であることを確認した上で,これを前提に,担保競売手続は,換価及び配当の段階へと移行することとなる。ここでは,既に先の段階において,競売対象不動産の登記名義人を執行債務者とすることの実体的正当性が確認されているため,法は,当該競売手続を登記名義人の責任財産の換価手続として把握したまま,登記名義人の債権者であることを証すべき一定の文書を提出する者を,配当に与ることのできる立場に置くこととした(法188条,87条1項,51条1項,25条)。他方で,実体的権利関係と一致しない文書に基づいてなされる配当要求については,配当要求に係る債権の実体的な権利関係を判決手続により判断して配当表に反映させ,もって満足段階たる配当の実体的正当性を保障するべく,配当異議の訴え(法188条,90条1項)を用意している。
 以上のように制度設計がなされた不動産に対する担保競売手続の構造の中で執行関係の訴えをみるに,第三者異議の訴えは,担保権及び競売対象不動産との関係において,当該担保競売手続が開始され遂行されることの実体的適否,言い換えれば,配当に至る前段階の,換価権の行使としての執行自体の実体的適否を判決手続により確定することをその役割とする訴えであるということができる。これに対し,配当異議の訴えは,執行の開始から換価に至るまでの手続が正当に行われたことを前提に,債権者にとって満足的な段階である配当手続において,配当額の基礎となる債権との関係で,配当内容の実体的適否を判決手続により確定することをその役割とするものであるといえる。したがって,両者は,いずれも,執行の実体的正当性を保障することを目的として制定されたものではあるが,その機能する手続上の段階及び審理の対象を異にするものであるといわなければならない。
 そうすると,競売対象不動産の所有権等の帰属を争うことは,正に執行の目的物との関係で,執行の実体的適否の判断を求めるものであって,執行関係の訴えによるならば,本来的に第三者異議の訴えにおいて判断され,確定されることが予定されている事項である。しかるに,配当異議の訴えにおいて競売対象不動産の所有権の帰属につき判断を求めることは,法が,配当の前段階で確定されることを予定し,配当段階では当然の前提とされている事項を覆そうとするに相当するものであって,法が到底許容しないものであるといわざるを得ない。

 

鹿児島地裁成瀬支部判決平成19年09月26日

【事案】

 信用金庫である原告が,地方公共団体である被告に対し,被告がA株式会社(以下「A」という。)との間で締結した建設工事請負契約に係る請負代金債権につき,Aから譲り受けたと主張して,この請負代金債権の残金1884万2500円及びこれに対する建設工事完了日の翌日である平成18年3月28日から完済まで商法所定の年6分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案。 

【前提事実】

 被告は,A及び株式会社B(以下「B」という。)との間で,平成17年11月17日,Aを請負人とし,BをAが工事を完成することができない場合にAに代わって自ら工事を完成することを保証する工事完成保証人として,以下の内容の契約を締結した(以下「本件請負契約」という。)。

工事名:平成17年度施行農業集落排水資源循環統合補助事業・a漁港漁村づくり総合整備事業17−3工区
工期:平成17年11月17日から平成18年3月27日まで
工事代金:3134万2500円

 Aは,被告から本件請負契約に係る工事代金3134万2500円のうち1250万円を前払金として支払を受けた後,原告から融資を受けるため,原告に対し,平成17年12月7日,本件請負契約に係る工事残代金債権を譲り渡した(以下,この工事残代金債権を「本件残代金債権」といい,この債権譲渡を「本件債権譲渡」という。)。
 Aは,平成18年3月,事実上倒産し,本件請負契約に係る工事を遂行することが不可能となり,被告に対し,同月7日,工事遂行不能届出書を提出した。そのため,被告は,工事完成保証人であるBに対し,同日,本件請負契約に係る工事の完成を請求し,Bは,同日,これを承諾し,Aから残工事の引渡しを受けて工事を施工し,同月27日,本件請負契約に係る工事を完成させた。

【判旨】

 公共工事においては,注文者側が請負契約の締結に当たって工事完成保証人を立てることを請求することが多いが,これは,一般的に,役務には提供者の個性が深く絡んでおり,提供者独自の技術や手法があるため,役務の提供が途中で中断された場合,同一内容の役務を同一条件で第三者に提供させることには困難が伴うこと,特に建設工事においては,各種の専門工事業者との間で下請契約を締結していることが多いが,請負人が経営不振で工事を中断した場合には,下請負人との間での代金不払い等のトラブルも多いこと,また,中断工事の続行には施工上の手戻りも多いことなどから,予め請負人が工事を完成することができない場合に備えて,請負人に代わって残工事の完成を引き受ける工事完成保証人を確保して,公共工事をできるだけ円滑に完成させる目的によるものである。このような工事完成保証人が徴求される目的に加えて,本件請負契約では,前記1の1)のとおり,「建設工事請負契約書」の第39条第2項において,工事完成保証人たるBは,被告から工事完成請求があった場合には,本件請負契約に基づくAの「権利及び義務を承継する」と定められていることに照らすと,注文者である被告から工事完成保証人であるBに対して工事完成請求がされ,Bがこれを承諾して請負人であるAから未完成工事の引渡しを受けたとき,請負人の契約上の地位の交代が成立し,Aは請負人の地位を離脱するとともに,本件残代金債権はAからBに移転承継され,Aはこれを遡及的に失ったと解するのが相当である。
 これを本件残代金債権の譲渡を受けた原告の側から見た場合,Aの被告に対する本件残代金債権は,本件残代金債権の債務者である被告から工事完成保証人に対して工事完成請求がされること及び工事完成保証人がこれを承諾して残工事の引渡しを受けることを解除条件とするものであり,この解除条件が成就した場合には,Aの被告に対する本件残代金債権は,遡及的に消滅すると解され,このような債権の譲渡を受けた原告も被告に対して本件残代金債権を遡及的に失うと考えられる。そして,この解除条件が成就した場合には,被告に対する本件残代金債権は,工事完成保証人たるBのみに帰属することとなる。

 

京都地裁判決平成19年10月02日

【事案】

 本件は,(1)原告会社が,被告Bに対し,@主位的には,被告Bの所有する賃貸マンションの一室について,原告Aを入居者とする賃貸借契約が原告会社と被告Bとの間で成立したにもかかわらず,被告Bが上記一室を第三者に賃貸したと主張し,上記賃貸借契約の債務不履行に基づき,A予備的には,被告Bが正当な理由がないのに上記賃貸借契約の締結を拒絶したと主張し,契約締結の準備段階における信義則上の義務違反に基づき,損害(ただし一部)の賠償と損害に対する訴状送達の日の翌日である平成18年2月2日から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による遅延損害金の支払いを求め,(2)原告会社が,上記賃貸借契約の仲介を行った被告会社に対し,@不動産仲介契約の債務不履行又はA不法行為に基づき,損害(ただし一部)の賠償と損害に対する訴状送達の日の翌日である平成18年2月2日から支払済みまで商事法定利率年6分の割合による遅延損害金の支払を求めるとともに,(3)原告Aが,被告らに対し,不法行為に基づき,損害の賠償と損害に対する不法行為の日の後である平成17年4月9日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。

【判旨】

 原告会社は,1月24日,仲介業者である被告会社を通じて,被告Bに対して本件物件の賃借を申し込み,被告Bが被告会社を通じて求める必要書類を用意し,3月30日までに被告会社に敷金,礼金,4月・5月分の賃料,共益費・管理費,インターネット利用料金,火災保険料のほか仲介手数料(借主手数料)合計47万6190円を支払い,被告Bは,同日,被告会社から,上記金額から火災保険料1万3000円と仲介手数料(広告料)を控除した残金36万8640円の送金を受け,被告Bの了解を得て延期した4月8日(入居予定日の前日),本件契約書を完成させて本件賃貸借契約を締結する段階に至って,原告会社に対して十分な説明を行うことなく,一方的に本件賃貸借契約の締結を拒み,しかも,本件賃貸借契約の締結を拒むについて何ら合理的な理由がなかったのであるから,被告Bは,本件賃貸借契約の成立に向けて準備を行ってきた原告会社に対し,本件賃貸借契約の成立についての強い信頼を与え,客観的にみて,本件賃貸借契約の成立が合理的に期待される段階まで両者の準備が進んでいたにもかかわらず,しかも,合理的な理由がないにもかかわらず,本件賃貸借契約の締結を一方的に拒んだものであって,信義則上,原告会社が被った損害を賠償する責任を負うものと解するのが相当である。

 被告Bが前判示のとおり信義則に基づき原告会社に対して負う損害賠償責任は,原告会社が本件賃貸借契約の成立により得られるはずの利益相当の損害について認められるものではなく,本件賃貸借契約が成立するとの期待が侵害されたことによる損害について認められるものと解するのが相当である。原告会社が主張する賃借権相当額は,後者の損害ではなく前者の損害であるから,原告会社の損害として計上することはできない。

 原告会社が主張する新物件への入居費用は,原告Aが賃貸マンションである新物件に居住するために要する費用であって,被告Bが本件物件を原告会社に賃貸しないこととしたこととの間に事実的因果関係が認められるものの,本件賃貸借契約が成立するとの原告会社の期待が侵害されたことによる損害にあたると解するのは相当でなく,原告会社の損害として計上することはできない。

 新物件の賃料・共益費は,新物件を利用する対価であり,新物件の賃料・共益費と本件物件の賃料・共益費との差額(差額賃料・共益費)は,賃貸借の対象が異なることによるものであるから,いずれも,本件賃貸借契約が成立するとの原告会社の期待が侵害されたことによる損害にあたると解するのは相当でなく,原告会社の損害として計上することはできない。

 

京都地裁判決平成19年10月09日

【事案】

 被告が所有し運転する普通貨物自動車(フォードブロンコ)(以下「被告車」という。)との間の交通事故により死亡した亡Dの父母及び姉である原告らが,被告に対し,自動車損害賠償保障法(以下「自賠法」という。)3条及び民法709条,711条に基づき,損害賠償を求めた事案。

【判旨】

 原告らが主張するところは,原告らが実際に被った損害以上の賠償(いわゆる懲罰的損害賠償)が認められるべきというものである。しかしながら,不法行為に基づく損害賠償制度は,被害者に生じた現実の損害を金銭的に評価し,加害者にこれを賠償させることにより,被害者が被った不利益を補てんして,不法行為がなかったときの状態に回復させることを目的とするものであり(最高裁大法廷平成5年3月24日判決・民集47巻4号3039頁参照),加害者に対する制裁や,将来における同様の行為の抑止,すなわち一般予防を目的とするものではなく,加害者に対して損害賠償義務を課することによって,結果的に加害者に対する制裁ないし一般予防の効果を生ずることがあるとしても,それは被害者が被った不利益を回復するために加害者に対し損害賠償義務を負わせたことの反射的,副次的な効果にすぎず,加害者に対する制裁及び一般予防を本来的な目的とする懲罰的損害賠償の制度とは本質的に異なるというべきである。したがって,不法行為の当事者間において,被害者が加害者から,実際に生じた損害の賠償に加えて,制裁及び一般予防を目的とする賠償金の支払を受け得るとすることは,上記の不法行為に基づく損害賠償制度の基本原則ないし基本理念と相いれないものであるから(最高裁第二小法廷平成9年7月11日判決・民集51巻6号2573頁参照),懲罰的損害賠償を認めることはできないものといわざるを得ず,原告らの主張を採用することはできない。
 なお,原告らは,損害賠償命令制度の創設によって,不法行為に関する民刑の峻別があいまいになりつつあり,懲罰的・制裁的慰謝料を認容できる法環境も整ってきていると主張するが,損害賠償命令制度は,犯罪被害者救済の観点から,被害者が,刑事裁判の結果を利用し,簡易・迅速な手続により損害賠償を受けることを可能にするためのものであり,被告人に対して制裁・懲罰を与えることを目的とするものではないから,原告らの主張を採用することはできない。

 

札幌地裁判決平成19年10月30日

【判旨】

 一般に,使用者は,その雇用する労働者に従事させる業務を定めてこれを管理するに際し,業務の遂行に伴う疲労や心理的負荷等が過度に蓄積して労働者の心身を損なうことがないよう注意する義務を負うと解され,その義務違反があった場合には,雇用契約上の債務不履行(いわゆる安全配慮義務違反)に該当するとともに,不法行為上の過失をも構成すると解すべきである。

 cは仕事上相当の精神的負担を感じており,そのために軽症うつ病エピソードに罹患したことも一つの原因となってcは自殺したものというべきである。
 しかし,冬季休暇を取った際に引継書を提出せずに仕事を休み,電話連絡もつかなかったという事情はあるものの,その後にcが出勤した同月15日以降,cには被控訴人において把握し得る異常な言動はなく,また,その他にcが軽症うつ病エピソードに罹患していることを窺わせる事情を被控訴人において把握していたとも認められず,さらに,cから健康状態等を理由に業務の変更等を求める申し出もなかったことに照らすと,被控訴人において,cの自殺等不測の事態が生じうる具体的危険性まで認識し得る状況があったとは認められない(cの後輩として親しく付き合っていたと認められるdやeも,cには思い悩んでいた様子はなかった旨述べている。)から,被控訴人において,cの精神状態に特段配慮し,労働時間又は業務内容を軽減するなどの措置を採るべき義務が生じていたということはできない。
 また,平成13年2月19日,bがcに対しiに関するファームバンキングサービスの解約について確認した際のやり取りに,特段不適切な点は認められないし,cは,bから解約について確認されると突然本件支店を飛び出し,そのまま行方不明になり,その3日後自殺に至ったのであるから,被控訴人において,cの自殺を防止するための措置を採ることができたとは認められない。

 

東京地裁判決平成19年11月07日

【事案】

 健康保険法(以下「法」という。平成18年法律第83号による改正前のものを「旧法」という)は,医師。が行う診療のうち特定の診療を,保険者(政府等)が被保険者に対し行う「療養の給付」と定め(法63条1項),被保険者は,このような「療養の給付」に当たる診療を受けた場合,それに要した費用の一部のみを負担すれば足りる旨を定めている(法74条1項)。原告は,「療養の給付」に該当する療養(インターフェロン療法)に加えて,「療養の給付」に該当しない療養(活性化自己リンパ球移入療法)を併用する診療(いわゆる混合診療)を受けたところ,インターフェロン療法についても,「療養の給付」に当たらず,当該療法に要した費用についても全額を負担すべきものとされた。
 本件は,原告が,被告に対し,これは法に違反するものであり,また憲法違反であるとして,上記のような混合診療を受けた場合であっても,本来法が定める「療養の給付」に当たる診療については,なお法に基づく「療養の給付」を受けることができる権利を有することの確認を求めた事案(行政事件訴訟法4条の「公法上の法律関係に関する確認の訴え」)である。

【判旨】

 法63条1項は,保険者が被保険者の疾病又は負傷に関して行う「療養の給付」の内容について,診察(同項1号),薬剤又は治療材料の支給(同項2号),処置,手術その他の治療(同項3号),居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護(同項4号),病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護(同項5号)を掲げ,他方で,同条2項において,食事療養(同項1号),生活療養(同項2号),評価療養(同項3号)及び選定療養(同項4号)に係る給付は,「療養の給付」に含まれないものと定めている。しかし,法は,このほかに「療養の給付」の具体的内容について何ら定めていないのであって,これらの法の条項の規定を見る限りにおいては,個別的にみれば「療養の給付」に該当する医療行為であっても,それに保険診療に該当しない医療行為が併せて行われると,それらを一体とみて,前者についても「療養の給付」が受けられないと解釈すべきであるという根拠はおよそ見出し難いと言わざるを得ない。

 法の委任を受けて設けられた「診療報酬の算定方法」及び「薬価基準」を検討しても,法63条1項の「療養の給付」が「傷病の治療等を目的とした一連の医療サービス」をいい,個別的に見れば「療養の給付」に該当する医療行為であっても,それに保険診療として承認されていない医療行為が併せて行われると,それらを一体とみて,前者についても「療養の給付」に該当しないと解釈すべき手がかりは,何ら見出すことができないばかりか,これらによれば,法は,個別の診療行為ごとに法63条1項の「療養の給付」に該当するかどうかを判断する仕組みを採用していると言うべきである

 特定療養費制度(旧法86条)及び保険外併用療養費制度(法86条)の内容,制定経緯等を考慮しても,個別的に見れば法63条1項の「療養の給付」に該当する診療行為に,法86条の対象とならない自由診療が併用された場合に,これらの診療行為の全体が保険給付の対象外となるというのが法の趣旨である旨の被告の主張は理由がないというべきである。

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