平成２６年予備試験口述試験（最終）結果について（２）

１．以下は、世代別の口述合格率（論文合格者ベース）です。

　２０代が最も高く、３０代が最も低いという結果です。これは、例年の傾向なのでしょうか。以下は、年代別の口述合格率の推移です。

　平成２３年の５０代以降（５人中５人合格）を除けば、常に２０代が合格率トップです。これは、ある程度確立した傾向と言ってよいでしょう。また、今年を除けば、３０代は、２０代に次ぐ合格率になっています。論文と同様、口述も、ある程度は若手有利といえます。もっとも、論文ほど極端ではありません。２０代でも、今年は７．４％が落ちています。人数にすると、２２人です。不合格者は全体で３５人ですから、これは不合格者全体の６２．８％を占めています。２０代でも、それなりに不合格になっているのです。他方で、年配者でも極端に不利というわけではありません。年配者だからといって、何か特別な対策をとらなければならないというわけではないと思います。
　なお、４０代及び５０代以降の合格率の年ごとのバラつきが大きいのは、母数である論文合格者数が少ないからです。母数が小さいと、１人の合格、不合格によって大きく数字が変動してしまいます。例えば、今年の５０代以降は、８人中７人合格です。不合格者の１人が合格していれば、合格率は１００％となるところでした。１人不合格になっただけで、合格率は１２．５％も下がってしまうのです。

２．以下は、予備試験の最終合格者の平均年齢の推移です。

　平成２４年から平成２５年にかけて、一気に若年化が進んだことがわかります。これは、ロー生の合格者の増加と対応しています。以下は、最終合格者全体に占める大学在学中及び法科大学院在学中の合格者の割合の推移です。

　大学生の割合は、意外にも平成２３年から増加していません。大学在学中の受験生は、平成２３年には受験生全体の１７．４％でしたが、平成２６年には、２５．７％に増加しています。しかし、合格者の割合にすると、平成２３年から増えていない。これは、受験者の増加率の割に、合格者が増えていないということを意味しています。
　これに対し、ロー在学中の最終合格者は、平成２４年、２５年に急増し、今年は微増となっています。全体の合格者数が微増だったことに対応しているのでしょう。だとすれば、今後も全体の合格者数が抑制される限り、ロー在学中の合格者数の割合は、頭打ちになりそうです。そうなると、これに対応して、最終合格者の平均年齢も下げ止まる。そういうことになっていきそうです。 

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